スマート農業実証プロジェクト 農業者REAL VOICE -露地野菜-
令和元年度からスタートした「スマート農業実証プロジェクト」について、露地野菜の実証農業者等の声をお届けします!
これからスマート農業に取り組もうとする方や既に取り組んでいらっしゃる方にご覧いただき、今後の農業経営にスマート農業技術を導入するきっかけにしていただきたいと考えています。
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鹿追町ICT研究会ほか(北海道鹿追町)
- 露地野菜
- スマート農機の共同利用を円滑に進める「シェアリング」により、地域で効率的に利用が可能。キャベツ自動収穫機により従来6~7人で行った収穫作業が2~3人で可能に。
- 生産者が同じ技術を共有し、同じ畑の値(地力)を共有し、皆で考えていくことができる。
- スマート農業は必要不可欠なものになってくる。
- パソコンがあれば圃場の状況が分かるので、将来的には北海道全域をまたいで、あちこちで農業をしたい。
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おとべ農産(同)(青森県東北町)
- 露地野菜
- 人手不足の中、少人数で必要な作業を行うためには、スマート農機に頼る必要性を感じていた。
- 耕起作業ができるようになるには数年の経験が必要だが、自動操舵装置を使うことで、経験の浅い人でもすぐに熟練者並の作業ができる。。
- 地域でスマート農業に最初に取り組んだ人が先駆者となり、周りの農家に教えていけるような環境になればいい。
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(株)アンドファーム(岩手県岩手町)
- 露地野菜
- 自動操舵システムは非熟練者でも熟練者並の作業ができるため、天候の関係で作業日数が限られた中でもタイムリーな作業ができた。
- 若い作業員が、スマート農業技術で経験が浅くてもスピーディーに作業できるため、モチベーションが向上した。
- スマート農業技術によって、(品質を揃え単収を上げて)消費者ニーズに対応した農業をしていきたい。
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(株)吉野家ファーム福島(福島県白河市)
- 露地野菜
- スマート農業は、農業分野への女性の進出に最適なツール。
- キャベツ自動収穫機は、これまで中腰で行っていた作業が立って行えるようになり、腰への負担が少ないのでとても楽になり、仕事が続けられると感じた。
- スマート農業技術を「見る、試す、体験する」ことが、就農者を増やす足掛かりになる。
- 「女性だから」「力がないから」と農業に引け目を感じていたが、スマート農業で農業は難しくないし、楽しい!に変わった。
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(株)鈴生(静岡県静岡市)
- 露地野菜
- スマート農機の導入部分で従来より労働時間を55%削減でき、外国人技能実習生が来れなくても滞りなく出荷ができた。
- 実証をきっかけに農業大学校生が、社員として会社へ入社。
- 学校の授業では学べないことを、スマート農業実証で学ぶことができ、そういう経験を増やすことが生徒にとって今後に繋がる面が多い。
- これから先、スマート農業技術を導入して作業をすることで自分のスキルを磨きたい。
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(有)トップリバー(長野県御代田町)
- 露地野菜
- 営農・栽培管理システムで予測した収穫日と収量を、実際の販売に結びつけることができた。
- 収穫予測と各生産者の情報を、クラウドサービスを通じて利用することによって作業が軽減された。
- 野菜栽培は天候に左右されることが多いが、できるだけ軽減して、経営の安定化につなげていきたい。
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(株)エスタンシア(岐阜県郡上市)
- 露地野菜
- 草刈作業は炎天下で肩掛け式の草刈機を振り回していたが、リモコン式草刈機は日傘を差しながらリモコンを操作するだけで作業ができる。
- 機械に乗ることに苦手意識を持っていたが、スマート農機により、できる仕事の幅が広がった。
- (自動操舵トラクタ)は座っているだけで、簡単に1―2cmの誤差もなく作業ができ、仕上がりを眺めるのが楽しい。
- スマート農業技術を導入していることが会社のアピールとなって、若い人が集まってくれることを期待。
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(株)vegeta(広島県庄原市)
- 露地野菜
- ドローンによる防除は一番効果が大きく、目に見えるほど作業量が減った。
- 実証にあたっては、現在の作付体系ありきではなく、スマート農機がいかに効率的に動くかを考えた。
- 75ha→100haへ規模拡大する構想で実証をスタートしたが、(実証を通じ)今後200haまで拡大を進めていける自信を持っている。
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(株)ジェイエイフーズみやざき(宮崎県西都市)
- 露地野菜
- ロボットトラクタに耕うんさせながら、畝立て、肥料散布を同時に行えるようになり、作業によっては倍の効率が出せるようになった。準備時間全体で7割ほどの労働時間が削減された。
- 収穫データや生育管理予測データとAIの予測を組み合わせることで、半日かかっていた作業が30分に短縮された。
- ほ場に入る必要がないドローンによる追肥によって、雨の直後でも計画通り作業ができ、また葉を傷つけるリスクや病気蔓延リスクが低減。
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(有)新福青果(宮崎県都城市)
- 露地野菜
- データ管理システムの導入により、農場職員が苦手とするデータ入力への負担が劇的に減り、作業効率が向上した。
- ロボットトラクタは、熟練者以上に正確な作業が可能になる。
- スマート農業を普及させるためには、機械の性能に合わせた組織づくりや働き方を組み立てていくことが大事。
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(有)安井ファーム(石川県白山市) × (株)スカイマティクス(スタートアップ企業)
- 実 証 経 営 体 (露地野菜)
- ・時間、労力、手間がかかる園芸作物で、作業効率を上げるために実証事業に取り組んだ。
- ・ロボットトラクタの活用で、耕起、うね立ての作業の効率がアップした。
- ・自分の目指す農業経営のためにスマート農機を導入したが、便利な農機が多く導入しやすかった。
- スタートアップ企業(リモートセンシング)
- ・様々な課題がある農業において、リモートセンシング技術が役立つのではないかと思い、実証事業に参画。
- ・ブロッコリーの収穫適期診断に取り組み、収穫に最適なタイミングの判断が可能。
- ・今後、全国的にリモートセンシングを活用した取組を広げていきたい。
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(株)ぐるなび、JA山武郡市管内生産者、JA山武郡市、楽天西友ネットスーパー(株)、楽天グループ(株)(千葉県山武市)
農家と流通をデータで繋ぎ需給のマッチングを実現
- (露地野菜)
- 『ぐるなびアグリ』を開発し、「産地の生産実績に基づく出荷予測」と「実需の消費者購買データ」に基づいた産地への需要情報共有によって、農業者所得の最大化を実現しました。
- 【参画者の声】
- ・農家さんが入力したデータにより、出荷のピーク時期をあらかじめ把握でき、ネットスーパーでのキャンペーンを適切なタイミングでスタートできた。
- ・飲食店向けの販売においては、加盟店のデータから仕入れの傾向を分析することなどによって、より適切な出荷を行うことができた。
お問合せ先
農林水産技術会議事務局研究推進課 スマート農業実証プロジェクト推進チーム
広報グループ
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ダイヤルイン:03-3502-7438