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農林水産技術会議

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医学的エビデンスのある骨粗鬆症対応商品「抗ロコモ緑茶」とその関連商品の開発

年度
2018
ステージ
実用技術
分野
農業(茶)
適応地域
全国 (三重県)
キーワード
茶、機能性、ロコモ、骨粗鬆症、ビタミンK
課題番号
27028C
研究グループ
三重大学大学院生物資源学研究科,大学院医学系研究科,
三重県農業研究所(フード・循環研究課、茶業研究室)
研究総括者
三重大学大学院生物資源学研究科 梅川 逸人
研究タイプ
重要施策対応型
研究期間
平成27年~29年(3年間)
PDF版
医学的エビデンスのある骨粗鬆症対応商品「抗ロコモ緑茶」とその関連商品の開発(PDF : 1040.3KB)

1 研究の目的・終了時達成目標

運動器機能障害(ロコモティブシンドローム)をもたらす骨粗鬆症予防に有効な機能性成分を多く含む茶葉(「抗ロコモ緑茶」)を生産し、その商品化を図ることを目的とする。このため、動物実験で茶葉中の有効成分および摂取必要量を明らかにする。その有用成分を高める栽培条件を明らかにし、現地実証する。有効成分を効率よく生体内で利用できるよう加工法を開発し、摂取するための素材を試作する。この骨代謝機能の改善効果をヒト試験によって検証することを達成目標とする。

2 研究の主要な成果

(1) 抗骨粗鬆症効果を示す茶葉成分はビタミンKとエピガロカテキンガレートであり、マウスの骨密度低下抑制には0.03%の茶粉末添加が必要なことを明らかにした。

(2) 遮光条件の最適化などによりビタミンKとエピガロカテキンガレートの含有量を高める栽培法を開発し、現地実証で有効性を確認し、得られた茶葉から抗ロコモ緑茶を試作した。

(3) 生産した茶葉を粒径20 µm以下の微粉末にすることで生体利用率(腸管吸収率)を大幅に高める加工法を開発し、この茶粉末を包埋してヒト試験に用いるカプセルを作成した。

(4) ヒト試験において1日当たり抗ロコモ緑茶3.66 gを4週間摂取したところ、骨代謝関連マーカーに変化はみられなかったが、血中のビタミンK1濃度に有意な増加が認められた。

公表した主な特許・品種・論文

(1)特願2017-004008 高濃度ビタミンK及びカテキン含有茶粉末並びにその製造方法(出願人:国立大学法人三重大学・三重県)

(2)松田智子他,‘やぶきた’かぶせ茶における遊離アミノ酸含有量向上と収量確保に有効な被覆方法,茶業研究報告 121, 9-15, (2016)

(3) Matsuda T. et al., Tea Extract Modulates the Expression of DC-STAMP mRNA in RAW264.7 Cells, Food Science and Technology Research, 21, 869-873, (2015)

3 開発した技術・成果の実用化・普及の実績及び今後の展開

(1) 本研究のヒト試験の結果を踏まえ、より骨代謝改善効果を向上させ、安全性を担保する茶粉末サンプルの成分・分量等の条件を動物試験によって明らかにする。

(2) 栽培法をさらに改良し、茶葉中のビタミンK含有量を高度に安定化させる技術を開発する。

【今後の開発・普及目標】

(1) 2年後(2019年度)は、高濃度ビタミンK栽培技術の改良、動物試験による効果判定手法の開発を予定。

(2) 5年後(2022年度)は、新栽培法の実証展示、ヒト試験による効果の検証。

(3) 最終的には、骨代謝改善有効成分を含む茶粉末やサプリメントを開発し、販売、普及を目指す。

4 開発した技術・成果が普及することによる波及効果及び国民生活への貢献

(1) 茶の新たな機能性の周知によるイメージアップに伴い、約900億円とされるロコモ対策商品市場の拡大が期待できる。地域主要農産物である茶の需要拡大、生産農家の経営安定化への貢献が期待できる。

(2) 本研究の成果を活用した「抗ロコモ緑茶」関連商品の開発・普及によって、骨粗鬆症予防等により寝たきりや要介護状態になる年齢を遅らせる健康寿命延伸への貢献が期待できる。

この研究成果を活用しませんか?

この研究に関するご相談や質問等は、以下よりお問い合わせいただけます。

国立大学法人 三重大学大学院

生物資源学研究科
TEL 059-231-9608

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