シュートヒーティングによる高糖含量メロンの低コスト安定生産技術の開発
- 課題番号
- 25090C
- 研究グループ
- 石川県立大学、(株)アクトリー、Nissy instrument
- 研究総括者
- 石川県立大学 加納 恭卓
- 研究タイプ
- 現場ニーズ対応型B
- 研究期間
- 平成25年~27年(3年間)
- PDF版
- シュートヒーティングによる高糖含量メロンの低コスト安定生産技術の開発(PDF : 1117.4KB)
1 研究の背景・目的・目標
我が国の施設園芸では省エネルギーで低コストで高度な環境制御技術および高品質安定生産技術の開発が求められている.メロンを冷温期に栽培する場合,莫大な燃費が嵩む施設全体の加温ではなく,果実を加温する手段として果実近傍の着果枝を加温すれば高糖含量のメロンを低燃費で生産できる可能性を示唆した.そこで,高品質メロン生産のための低コストで安価で使用簡便なシュートヒータ(枝加温装置)の開発を行い,大きくて甘いメロン果実を安価で生産する.
2 研究の内容・主要な成果
(1)シュートヒータで茎を加温すると,果実温度が上昇し,その結果糖度が上がり,果実中のスクロース含量を無加温のものより早期に3割以上高くすることができた.
(2)シュートヒータは,使用簡便,小型で頑丈で保温性の高いものにすることができた.
(3)シュートヒータをワンタッチで,5秒間以内に枝に装着できるように装置・構造に した.
(4)シュートヒータの設定温度はメロンの生育適温域が適当である.
3 開発した技術・成果の実用化・普及の実績及び取り組み状況
(1)全国的な普及にはいたっていないが,石川県,愛知県,岐阜県のメロン生産者の圃場でシュートヒータの効果を実証した.
(2)商品化をめざし,価格をできるだけ安価にするため,シュートヒータの製作工程の見直しや素材の抽出を行っている.
4 開発した技術・成果が普及することによる国民生活への貢献
(1)育苗栽培需要電力を効率的に利用できるシュートヒータをメロン栽培に取り入れることにより,低コストで高糖度メロンを生産することが可能となり,消費者に安価で美味しいメロンを供給できる.

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