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農林水産技術会議

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カドミウム高吸収ソルガム新品種を用いた野菜畑土壌浄化技術の開発

年度
2016
ステージ
実用技術
分野
農業(環境)
適応地域
全国
キーワード
ホウレンソウ、ソルガム、カドミウム、ファイトレメディエーション
課題番号
25058C
研究グループ
(国研)農業環境技術研究所(現農研機構農業環境変動研究センター)
(地独)道総研道南農業試験場 山形県農業総合研究センター
新潟農総研園芸研究センター 兵庫県立農林水産技術総合センター
研究総括者
(国研)農業環境技術研究所(現農研機構農業環境変動研究センター) 村上 政治
研究タイプ
研究成果実用型B
研究期間
平成25年~27年
(3年間)
PDF版
カドミウム高吸収ソルガム新品種を用いた野菜畑土壌浄化技術の開発(PDF : 857.5KB)

1 研究の背景・目的・目標

汚染レベルが低めの畑で栽培してもカドミウム(Cd)を吸収しやすく、資材等の施用によるCd吸収抑制効果が低く、代替可能なCd低吸収品種も少ない野菜がある。このような野菜のCd吸収を低減するため、Cd高吸収ソルガム新品種を浄化植物とする野菜畑土壌浄化技術を開発し、Cd濃度の低い野菜の栽培を可能にすることを目的とする。 ソルガム多回刈による土壌の植物浄化の検討と、ホウレンソウ畑の土壌浄化の指標となる簡易な土壌抽出法の策定を目標とする。

2 研究の内容・主要な成果

(1)施設畑と普通畑でCd高吸収ソルガム新品種の多回刈試験を行ったところ、地上部Cd吸収量は刈取草丈250cm区で最大となった。

(2)刈取草丈250cmでCd高吸収ソルガム新品種を2.5年間栽培したところ、土壌中Cd濃度が12~19%低減した。
土壌pHを6.5に矯正してホウレンソウを栽培し、収穫時もpH6.3以上を維持できた場合、ホウレンソウ可食部Cd濃度が24~55%低減した。

(3)ホウレンソウCd濃度との相関性の高い土壌Cd抽出法を選定し、土壌浄化目標値を設定した。

3 開発した技術・成果の実用化・普及の実績及び取り組み状況

(1)現地ほ場での実証試験に向けた「カドミウム高吸収ソルガムを用いた野菜畑土壌浄化技術実証試験」の手引を作成予定。

(2)さらに低コストかつ短期間での浄化を可能とする技術開発を実施予定。

4 開発した技術・成果が普及することによる国民生活への貢献

(1)野菜類のCd吸収量を低減する事によって、より安全な食料を安定的に生産することができる。

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この研究に関するご相談や質問等は、以下よりお問い合わせいただけます。

農研機構

農業環境変動研究センター
TEL 029-838-8308

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