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オートファジー機能調節を介した抗肥満、抗脂肪肝機能性食品の開発

年度
2016
ステージ
シーズ創出
分野
食品(機能性)
適応地域
全国
キーワード
カボチャ、オートファジー、抗肥満、抗脂肪肝、プロアントシアニジン
課題番号
25016A
研究グループ
東京医科歯科大学難治疾患研究所、 北海道薬科大学薬学部、株式会社 アミノアップ
研究総括者
東京医科歯科大学 清水重臣
研究タイプ
Aタイプ
研究期間
平成25年~27年(3年間)
PDF版
オートファジー機能調節を介した抗肥満、抗脂肪肝機能性食品の開発(PDF : 895.7KB)

1 研究の背景・目的・目標

肥満や脂肪肝といったメタボリック症候群は国民的に重要な健康課題である。本研究では、オートファジー機構を活性化できる天然物を同定して、これを基に抗肥満・抗脂肪肝に資する機能性食品の開発を行なった。
なお、オートファジーとは、細胞内の老廃物を分解する細胞機能であり、脂肪肝における脂肪滴を除去することができる。最終的には、ヒトにおいて有効な高機能性食品の開発を目的とした。

2 研究の内容・主要な成果

(1)オートファジー誘導活性を有する天然物/天然物成分(23種類)のうち、11種類に抗肥満・抗脂肪肝活性を認めた。

(2)ライチ由来成分とカボチャ由来成分に抗肥満・抗脂肪肝活性があることをマウスで証明し、ヒト介入試験で確認した。

(3)ライチ由来成分とカボチャ由来成分の効果は、オートファジ欠損マウスでは見られなかったことより、オートファジーの活性化が作用機序であることが証明できた。

(4)ライチ由来成分とカボチャ由来成分に含まれる関与成分の同定に成功した。

3 今後の展開方向、見込まれる波及効果

(1)オートファジー誘導機能を有する天然物に、抗肥満・抗脂肪肝活性があることが証明された為に、今後同様の機能を有する機能性食品が増加していく。

(2)オートファジーは、神経変性など他の疾患にも有効に機能する為、より広範な疾患に対応できる機能性食品が創出できる。

4 開発した技術・成果が活用されることによる国民生活への貢献

(1)メタボリック症候群は国民的な健康課題であるが、本研究で得られた機能性食品により、その予防や増悪抑制が可能となる。

(2)また、この機能性食品を摂取することによって、健康寿命が延伸し、国民の医療費負担が軽減する。

(3)カボチャ由来の機能性食品は、未利用廃棄物を原料としているため、食材の無駄を回避する一助となる。

この研究成果を活用しませんか?

この研究に関するご相談や質問等は、以下よりお問い合わせいただけます。

東京医科歯科大学難治病研究所

TEL03-5803-4683

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