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農林水産技術会議

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【スマート農業 REAL VOICE NO.21】(株)新妻有機農園(福島県広野町):水田作

実証品目:
水稲
実証面積:
14ha

アイキャッチ画像:株式会社 新妻有機農園 福島県広野町

環境負荷の少ない有機農業は、豊かな地球環境の維持に貢献します。しかし、有機農業は手間がかかり、品質が安定しないという課題があります。

そこで、福島県広野町では、スマート農業による有機農業を進めています。震災からの復興、さらに「持続可能な地域環境」を守るために、有機農業に励む農業者をスマート農業が支えます。

(以下話手:株式会社 新妻有機農園 新妻良平さん)

スマート農業で「有機栽培のまち」の再起を目指す

福島県広野町は、20年前から有機栽培や特別栽培を推進してきました。しかし、その取り組みも東日本大震災で一時的に有機栽培が出来なくなり、離農する人も多くなってしまいました。
そのようななかで、広野町、浜通り、福島県の今後の農業を考えて、最先端のスマート農機を使った実証をしてみたいと手を挙げることにしました。

写真:株式会社 新妻有機農園 新妻良平さん株式会社 新妻有機農園
新妻良平さん

有機栽培の持ち味を生かしたスマート農業技術

うちではアヒルを使って有機栽培をしているので、アヒルが取り切れなかったところに今回導入した機械を入れて除草しています。

写真:アヒルを使った有機栽培の様子アヒルを使った有機栽培の様子

また、ドローンの空撮で葉色診断や雑草診断をしているのですが、これまで自分の圃場(農地)を上空から見る機会は無かったので、「こんなに色が違うんだな」というのを目の当たりにしました。ドローンの診断結果を参考にすれば来年の施肥設計に生かすことができるのは良かったと実感しています。

有機栽培を次の世代に繋いでいくきっかけに

後継者不足と言われるなかで、最先端の技術を導入していかないと、若い人にアピールできません。うちでは直進アシスト機能つきの田植機を導入したことがきっかけで、息子の嫁さんも田植機に乗るようになりました。また、息子も専業で(有機農業を)やるようになり、息子の同級生もウチに就農することが決まりました。きっと、私たちが有機農業をやっている姿が楽しそうに見えるんじゃないですか。

写真:直進アシスト機能つきの田植機を田んぼで使っている様子直進アシスト機能つきの田植機を田んぼで使っている様子

持続可能な未来のために地域の土地を守り育てていきたい

東日本大震災後、インフラは行政が復旧してくれたけれど、農地は農家がやらないと、誰も耕作放棄地は解消できないわけじゃないですか。だから、やっぱり農業というのは、環境を守っているのだと思います。持続可能な…SDGsと言われていますが、「環境を守るということはどういうことなのか」を示すことにもなると考えて、有機栽培を続けています。

お問合せ先

農林水産技術会議事務局研究推進課 スマート農業実証プロジェクト推進チーム
広報グループ

代表:03-3502-8111(内線5891)
ダイヤルイン:03-3502-7438