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農林水産技術会議

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【スマート農業 REAL VOICE NO.26-(1)】(株)果実堂(熊本県益城町):実証経営体(施設園芸)

品目:
ベビーリーフ

アイキャッチ画像:株式会社 果実堂(熊本県益城町)

(以下話手:株式会社 果実堂 栽培管理部 技術開発グループ グループ長 米田朋樹さん)

当社「株式会社果実堂」は有機JAS認証をとっていますが、有機農業こそ、IoTなどのテクノロジーが必要と考えています。有機農業は、経験的な部分で伝承されていることが多いので、そこをスマート農業の技術を使って、もっと有機農業を普及させていきたいと考えて、(実証プロジェクトに)取り組みました。

収量UPと労働時間削減のカギを握る「土壌の水分管理の自動化」

写真:株式会社 果実堂 栽培管理部 技術開発グループ グループ長 米田朋樹さん
株式会社 果実堂 栽培管理部 技術開発グループ グループ長
米田朋樹さん

(従来の管理方法では)土壌を実際に手で握って、どれくらい水分があるかを6段階で評価して、それを土壌の種類ごとにマニュアルを作って、管理してきました。
植物体の90%は水で出来ているので、やっぱり水分の管理は非常に重要だと感じています。ハウスがたくさん増えるにつれて毎回、土を握るのが大変になってきたので、センサーを入れて確認し、遠隔でスマートフォンやパソコンでかん水することを、今回、実証しました。

写真:センサーが設置されたハウスセンサーが設置されたハウス

従来の手動のかん水に比べて、収量は28%向上しました。最適なタイミングでかん水が出来ることの効果が非常に大きかったと思います。また、労働時間も24%削減できました。かん水は、従来の手法では非常に時間かかります。色々なほ場へ行ったり、水の出し止めのバルブ操作が煩雑なので、そこの部分を大幅に削減することができ、かなり省力化に繋がりました。

写真:サイエンス農業に取り組む様子サイエンス農業に取り組む様子

「こんなことで変わるんだ!」っていうのが結構、まだまだあります。当社は創業時、農業経験者がいないところからのスタートでしたので、だからこそサイエンス、科学的な視点でちゃんとアプローチをして、課題一つ一つ解決していきましょうということで、「サイエンス農業」を掲げています。これが当たり前になればいいかなと思います。

生産性向上=SDGsな農業

農業において効率化とか原価低減を追求していくと、環境配慮にも繋がっていきます。面積あたりの生産性が上がれば、それだけ使う肥料や燃料も減ります。どれだけ生産性を上げられるかは、最近SDGsと言われていますけども、そういった面にも繋がってくると思います。

(以下話手:株式会社 果実堂 社員)

当社の平均年齢がすごく若く、20代、30代の中で、すごくアットホームな感じで働きやすいです。

(以下話手:株式会社 果実堂 栽培管理部 技術開発グループ グループ長 米田朋樹さん)

「農業だから」っていうのを言い訳にはしたくないということは常々、代表も含め言っています。しっかりとちゃんと休みもある、「稼げる休める農業」を目指しているので、そこが、若い人が集まるきっかけになっているかなと思います。

お問合せ先

農林水産技術会議事務局研究推進課 スマート農業実証プロジェクト推進チーム
広報グループ

代表:03-3502-8111(内線5891)
ダイヤルイン:03-3502-7438