スマート農業実証プロジェクト 農業者REAL VOICE -花き・果樹・茶-
令和元年度からスタートした「スマート農業実証プロジェクト」について、花き、果樹、茶の実証農業者等の声をお届けします!
これからスマート農業に取り組もうとする方や既に取り組んでいらっしゃる方にご覧いただき、今後の農業経営にスマート農業技術を導入するきっかけにしていただきたいと考えています。
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園芸メガ共同利用組合(秋田県男鹿市)
- 花き
- 耐候性赤色LED電球で開花抑制を行うことで、植え付けたキクの9割以上を需要期に確実に出荷できるようになった。
- 自動直進機能付きうね内部分施用機によって、事前準備がなくなり、従来より4割の労働時間削減。
- (実証プロジェクトを通じて)いろいろな機械や技術を導入したことで、今後経営の幅が大いに広がる実感を得た。
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仙台ターミナルビル(株)(宮城県仙台市)
- 果樹
- 新規雇用者が、非破壊選果システムから果実品質の判断を学ぶことができる。
- 乗用の草刈機では作業進路のミスなどにより事故の危険があるが、リモコン式草刈機ならその危険を回避できる。
- 経営に適したスマート農業技術を導入し、従業員が働きやすい環境を作り、経営の安定化を図りたい。
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(株)ジャパンプレミアムヴィンヤード(山梨県中央市)
- 果樹
- 作業ロボットは、作業時間の削減や、薬剤散布時の作業者負担軽減面で効果が期待される。
- 根域制限栽培に土壌モニタリング技術等を組み合わせることにより、成長や品質をコントロールできると考えている。
- 将来を担う若い世代には、農業のデジタル化の推進に積極的に取り組んで欲しい。
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(株)オレンジアグリ、(有)すぎもと農園(三重県御浜町)
- 果樹
- 気象観測装置とマイクロスプリンクラーのデータ連携駆動により製品率が向上し増収となった。
- 輸出促進、品質向上、女性や高齢者でもできる農業への大きなステップとなった。
- 次の課題として、いかに収穫を自動化するかに取り組んでいきたい。
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井澗農園(和歌山県上富田町)
- 果樹
- 従来は、かん水作業を始めるまでに(準備で)40分かかっていたが、自動かん水装置を使えば、スマートフォンで2分ほどの設定で作業開始できる。
- 自動かん水装置の通信・制御ユニットは、隣接する複数農家と共有することで、さらなるコストダウンが可能。
- 私が就農した時と比べると、スマート農業技術によって、新規就農者にとってはるかに条件は良くなっている。スマート農業技術は、新規就農の後押しになる。
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JAにしうわスマート農業研究会(愛媛県八幡浜市)
- 果樹
- 愛媛県の南予地域は急傾斜地が7割を占め、重労働を強いられてきた歴史がある。
- マルドリ栽培と気象ロボットを組み合わせることで今年度の収量が1割アップした。
- 水管理マニュアルを作成し、これから就農する人に役立ててもらい、楽しい農業をしてもらいたい。
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JA長崎せいひ長崎びわ部会(長崎県長崎市)
- 果樹
- 高齢化等により長崎産びわは年々生産量が減少し、スマート農業への期待が高まっていた。
- ドローン防除により、散布時間は手散布と比較し1割ほどになるとともに、複数の圃場を1回で散布でき効率的。
- スマート選果システムにより、「特選なつたより」が平均価格の3倍で取引されるとともに、これまで生産者で行っていた10aあたり35時間ほどかかっていた選別作業が削減。
- 農福連携として選果業務の一部を障がいをお持ちの方に作業委託したが、障がいがある方から「また来たい」という声を聞けたことは嬉しかった。
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ながさき西海農協させぼ広域かんきつ部会(長崎県佐世保市)
- 果樹
- プレ選果機の導入によって、家庭選果がなくなり、畑を見回る時間を確保できるようになった。
- 営農指導支援システムにより、部会員の栽培対策等の情報共有が迅速にでき、みかんの品質向上につながっている。
- 高齢化や労働力不足が進む中で、スマート農業の活用によって日本の農業が元気になればと思う。
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(農)エコグリーン勝間田(静岡県牧之原市)
- 茶
- スマート農業対応型防除機を使うことで、今まで10日かかっていた防除作業が5日で終わるようになった。
- (スマート農業対応型防除機)散布量の自動調整機能により、均一散布ができ、樹勢の回復に役立っている。
- 生産者に合ったスマート農業技術を使うことで、より一層楽しい農業が出来るのではないか。
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鹿児島堀口製茶(有)(鹿児島県志布志市)
- 茶
- ロボット茶園管理機(摘採機と中切機)の導入により、20%の労働時間削減につながった。
- 経営管理システム等で情報の見える化を行い、経営者以外でも、客観的に生産工程が把握できるシステムを構築している。
- 海外に輸出できるお茶の原料の生産にスマート農業技術を使用し、海外に活路を見出していきたい。
お問合せ先
農林水産技術会議事務局研究推進課 スマート農業実証プロジェクト推進チーム
広報グループ
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ダイヤルイン:03-3502-7438