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農林水産技術会議

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令和元年度スマート農業実証プロジェクト 農業者REAL VOICE 第3弾 - 水田作・畑作・園芸等 編(地方農政局)

令和元年度からスタートした「スマート農業実証プロジェクト」について、1年が経過し、その成果が出てきました。今回は、地方農政局で取りまとめた水田作・畑作・園芸等の23実証地区の農業者の生の声をお届けします!

これからスマート農業に取り組もうとする方や既に取り組んでいらっしゃる方にご覧いただき、今後の農業経営にスマート農業技術を導入するきっかけにしていただきたいと考えています。

    • REAL VOICE(株)倉田農場(北海道岩見沢市)

      • 水田作
      • 水位センサの導入により、重要期間(冷害危険期等約2週間)における水管理の労働負荷が軽減。
      • ロボットトラクタによる代かきは、水が多くても自動で問題なく作業ができ、労働時間が30%削減。
      • 実際にスマート農機を動かしてみることが重要であり、今自分が必要としているものからスタートすることが最善ではないか。
    • REAL VOICE(株)鹿中農場(北海道津別町)

      • 畑作
      • 携帯電話の電波が届かない農地もある中、プライベートLTEを活用した自動操舵により、作業の軽減が図られ肥料代が10%削減。
      • 今後は可変施肥などのデータを蓄積し、いろんな人が(データを)共有できる環境づくりが必要。
      • 様々な課題に取り組むことで、スマート農業の可能性が開けてくるので、多くの人に取り組んでほしい。
    • REAL VOICE おとべ農産(同)(青森県東北町)

      • 露地野菜
      • 人手不足の中、少人数で必要な作業を行うためには、スマート農機に頼る必要性を感じていた。
      • 耕起作業ができるようになるには数年の経験が必要だが、自動操舵装置を使うことで、経験の浅い人でもすぐに熟練者並の作業ができる。。
      • 地域でスマート農業に最初に取り組んだ人が先駆者となり、周りの農家に教えていけるような環境になればいい。
  • REAL VOICE (株)アンドファーム(岩手県岩手町)

    • 露地野菜
    • 自動操舵システムは非熟練者でも熟練者並の作業ができるため、天候の関係で作業日数が限られた中でもタイムリーな作業ができた。
    • 若い作業員が、スマート農業技術で経験が浅くてもスピーディーに作業できるため、モチベーションが向上した。
    • スマート農業技術によって、(品質を揃え単収を上げて)消費者ニーズに対応した農業をしていきたい。
  • REAL VOICE (株)アグリードなるせ(宮城県東松島市)

    • 水田作
    • 直線キープ機能付き田植機を使うことで、経験の浅い人でも安全にきれいに植付けることができた。
    • ドローンで生育診断し、その結果を基に無人ヘリで可変施肥を行うことで、生育ムラがなくなった。。
    • その土地に合ったスマート農業機器を取り入れていけば、うまくいくと思う。
  • REAL VOICE 仙台ターミナルビル(株)(宮城県仙台市)

    • 果樹
    • 新規雇用者が、非破壊選果システムから果実品質の判断を学ぶことができる。
    • 乗用の草刈機では作業進路のミスなどにより事故の危険があるが、リモコン式草刈機ならその危険を回避できる。
    • 経営に適したスマート農業技術を導入し、従業員が働きやすい環境を作り、経営の安定化を図りたい。
  • REAL VOICE (株)紅梅夢ファーム(福島県南相馬市)

    • 水田作
    • 労働力確保が困難な中、ロボットトラクタは非熟練者でも熟練者並みの作業を可能にしてくれる。
    • ロボットコンバインで収穫した際の食味・収量データを、次年度の施肥設計に活用することで、生育の均一化が図られた。
    • スマート農業技術がこれからの農業に役立つことを理解していただき、スマート農業の輪が広がっていけばいいと思う。
  • REAL VOICE (株)アグリ鶴谷(福島県南相馬市)

    • 水田作
    • 過疎化・高齢化が進む中で後継者を育成するためには、スマート農業で魅力的な営農を行う必要があると考え、実証に参画。
    • 水位センサの情報(水温等)を事務所からスマホで確認できるので、水田を見回る回数が減少。
    • スマート農業技術を駆使して若い農業者と農作業に楽に楽しく取り組み、規模拡大・収益改善・地域活性化・環境保全を図りたい。
  • REAL VOICE (有)グリーンハートティーアンドケイ(栃木県大田原市)

    • 畜産
    • 搾乳ロボットと新たな乳質センサーは、個体ごと・搾乳ごとの乳量や乳質のデータを蓄積でき、メリットがある。
    • 次世代閉鎖型搾乳牛舎は、暑さのストレスによる乳量の低下が少なく、既存の開放型牛舎に比べて有利と感じた。
    • 敷料や餌の散布の自動化による省力化で、スタッフが新しいことにチャレンジできる。
  • REAL VOICE (株)ジャパンプレミアムヴィンヤード(山梨県中央市)

    • 果樹
    • 作業ロボットは、作業時間の削減や、薬剤散布時の作業者負担軽減面で効果が期待される。
    • 根域制限栽培に土壌モニタリング技術等を組み合わせることにより、成長や品質をコントロールできると考えている。
    • 将来を担う若い世代には、農業のデジタル化の推進に積極的に取り組んで欲しい。
  • REAL VOICE (有)トップリバー(長野県御代田町)

    • 露地野菜
    • 営農・栽培管理システムで予測した収穫日と収量を、実際の販売に結びつけることができた。
    • 収穫予測と各生産者の情報を、クラウドサービスを通じて利用することによって作業が軽減された。
    • 野菜栽培は天候に左右されることが多いが、できるだけ軽減して、経営の安定化につなげていきたい。
  • REAL VOICE (農)エコグリーン勝間田(静岡県牧之原市)

    • スマート農業対応型防除機を使うことで、今まで10日かかっていた防除作業が5日で終わるようになった。
    • (スマート農業対応型防除機)散布量の自動調整機能により、均一散布ができ、樹勢の回復に役立っている。
    • 生産者に合ったスマート農業技術を使うことで、より一層楽しい農業が出来るのではないか。
  • REAL VOICE (農)高野生産組合(新潟県上越市)

    • 水田作
    • ほ場整備(大区画化)を機に遠隔型自動給水栓を導入した結果、通常の手動開閉による水管理に比べ、労働時間は約80%削減。
    • 直進キープ機能搭載のトラクタや田植機の導入で、農業経験の無い新入社員でも、熟練者と変わらない精度で作業が可能に。
    • スマート農業実証プロジェクトを通じて労働時間を削減。余った時間の活用により園芸品目を導入し、法人の持続的発展を目指す。
  • REAL VOICE (株)若狭の恵(福井県小浜市)

    • 水田作
    • 生産管理システムの導入により、作業指示が明確になった。
    • ロボットトラクタとの協調作業で作業効率や精度が向上。田植作業での施肥量の調整等により収量増に繋がった。
    • 品質や収量のデータが「見える化」され、収量・品質の改善に、より積極的・意欲的に取り組むようになった。
  • REAL VOICE 田中農園(株)(福井県坂井市)

    • 水田作
    • 自動給水栓の遠隔操作により、6km離れた水田の見回りが週4回から週1回に省力化した。
    • 経営者の経験やノウハウが全て数値化・見える化されることで、新規就農や積極的な規模拡大につながってほしい。
    • スマート農業に必要なインフラ整備を進めることで、農業者がスマート農業に取り組みやすくなる。
  • REAL VOICE JA西三河きゅうり部会生産者(下村堅二)(愛知県西尾市)

    • 施設園芸
    • 植物体の見える化につながるICTツールを活用し、きゅうりの新しい栽培技術の確立を目指す。
    • 作期が長くなり収量性が向上するとともに、労働力・労働時間を各月均等に配分できるようになった。
    • 環境モニタリング装置などのICTツールで得られたデータを、生産者がいかに活用するかが非常に重要。
  • REAL VOICE (農)巣南営農組合(岐阜県瑞穂市)

    • 水田作
    • 実証をきっかけに、女性従業員を中心にスマート農業を展開。
    • スマート農業技術の導入により、農作業経験の無い従業員がオペレーターとして作業に従事することが可能に。
    • 導入費用は増加するが、作業時間が短縮するなどスマート農業技術のメリットは大きい。
  • REAL VOICE (株)オレンジアグリ、(有)すぎもと農園(三重県御浜町)

    • 果樹
    • 気象観測装置とマイクロスプリンクラーのデータ連携駆動により製品率が向上し増収となった。
    • 輸出促進、品質向上、女性や高齢者でもできる農業への大きなステップとなった。
    • 次の課題として、いかに収穫を自動化するかに取り組んでいきたい。
  • REAL VOICE 農業生産法人(有)フクハラファーム(滋賀県彦根市)

    • 水田作
    • 農業は複数の作業がある「マルチタスク」だが、スマート農機の導入により、1人で複数の作業を行うことができる。
    • 人的作業は疲労によって作業にブレが出るが、スマート農機でロスが減り、コスト削減につながる。
    • 想像以上にスマート農業技術は進歩しており、農業現場で役立つ技術が出てきているのでコスト削減につながってほしい。
  • REAL VOICE (有)グリーンサポート斐川、(農)上直江ファーム、常松種苗(株)(島根県出雲市)

    • 畑作
    • 直進機能トラクタにより真っ直ぐな畝立てと肥料を減らすことが出来た。
    • 営農・栽培管理システムによって作業と栽培管理が効率的になった。
    • 斐川地域の水田農業に、高収益作物とスマート農業技術を積極的に取り入れていきたい。
  • REAL VOICE (株)vegeta(広島県庄原市)

    • 露地野菜
    • ドローンによる防除は一番効果が大きく、目に見えるほど作業量が減った。
    • 実証にあたっては、現在の作付体系ありきではなく、スマート農機がいかに効率的に動くかを考えた。
    • 75ha→100haへ規模拡大する構想で実証をスタートしたが、(実証を通じ)今後200haまで拡大を進めていける自信を持っている。
  • REAL VOICE JAにしうわスマート農業研究会(愛媛県八幡浜市)

    • 果樹
    • 愛媛県の南予地域は急傾斜地が7割を占め、重労働を強いられてきた歴史がある。
    • マルドリ栽培と気象ロボットを組み合わせることで今年度の収量が1割アップした。
    • 水管理マニュアルを作成し、これから就農する人に役立ててもらい、楽しい農業をしてもらいたい。
  • REAL VOICE (株)RUSH FARMほか(福岡県小郡市、久留米市、大刀洗町)

    • 施設園芸
    • 生産管理クラウドサービスは、ほ場でスマートウォッチを使いデータを入力できるので、削減された時間できめ細やかな栽培管理ができるようになった。
    • スマートウォッチで従業員の心拍数を把握できるので、今年のような猛暑においては熱中症対策として活躍した。
    • 蓄積されたデータを活用して、生産コストの削減と安定的な販路の確保に向けて経営戦略を練っていきたい。
  • REAL VOICE ながさき西海農協させぼ広域かんきつ部会(長崎県佐世保市)

    • 果樹
    • プレ選果機の導入によって、家庭選果がなくなり、畑を見回る時間を確保できるようになった。
    • 営農指導支援システムにより、部会員の栽培対策等の情報共有が迅速にでき、みかんの品質向上につながっている。
    • 高齢化や労働力不足が進む中で、スマート農業の活用によって日本の農業が元気になればと思う。
  • REAL VOICE JA熊本市園芸部会茄子部会 (熊本県熊本市)

    • 施設園芸
    • 生産情報管理システムの導入で記帳時間を50%削減でき、その時間を栽培管理に活用して生産性の向上につながった。
    • チャットツールの活用で紙の情報共有がデータに換わり、部会員での情報共有がスムーズに迅速に行えるようになった。
    • デジタルツールの普及で情報共有が進んだことにより、新規就農者でも農業に対するハードルが下がったので、どんどん進歩してほしい。
  • REAL VOICE (有)新福青果(宮崎県都城市)

    • 露地野菜
    • データ管理システムの導入により、農場職員が苦手とするデータ入力への負担が劇的に減り、作業効率が向上した。
    • ロボットトラクタは、熟練者以上に正確な作業が可能になる。
    • スマート農業を普及させるためには、機械の性能に合わせた組織づくりや働き方を組み立てていくことが大事。
  • REAL VOICE アグリサポート南大東(株) (沖縄県南大東村)

    • 畑作
    • 6基の微気象装置により、気象情報を的確に捉えられるようになり、作業計画が立てやすくなった。
    • 自動操舵システムを導入することで、トラクタを使ったほとんどの作業で、負担軽減と作業効率向上を図ることができた。
    • 農業は高齢化が進んでおり、日本に技術が定着していくためには、スマート農業のデータを活用して技術を伝承させていく必要がある。

お問合せ先

農林水産技術会議事務局研究推進課 スマート農業実証プロジェクト推進チーム
広報グループ

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