周年安定生産を可能とする花き栽培技術の実証研究
- 実証地域
- 福島県
- 分野
- 農業・農村
- 分類
- 網羅型実証研究(研究課題名:周年安定生産を可能とする花き栽培技術の実証研究)
- 代表機関
- (独)農業・食品産業技術総合研究機構
- 参画研究機関
- (国)岐阜大学、福島県農業総合センター、宮城県農業・園芸総合研究所、岡山県農林水産総合センター農業研究所、広島県総合技術研究所農業技術センター、イノチオ精興園(株)、揖斐川工業(株)、(株)いわき花匠、(株)ダブルエム、三菱樹脂アグリドリーム(株)、(一財)日本花普及センター
- 研究実施期間
- 平成25年度~平成29年度
1 研究の背景・課題
福島県の放射性物質の影響が懸念される地域において、農業生産活動の早期復興を図るためには、多様な経営体の収益性向上に貢献する、花きの新たな生産技術体系を構築することが重要である。
2 研究の目標
- 大規模水耕施設におけるトルコギキョウの高品質周年生産システムの実証研究では、同一圃場で年間3回の生産と切り花品質の向上により、面積当たりの所得が増加する生産体系を構築する。
- 中小土耕施設を活用した夏秋トルコギキョウと低温開花性花きの組み合わせによる省力・周年生産実証研究では、トルコギキョウの省力安定生産とカンパニュラの効率的な電照栽培を組み合わせることで、労働時間当たりの所得が増加する周年生産体系を構築する。
- 露地電照栽培を核とした夏秋小ギク効率生産では、8、9月の需要期に計画生産を行うとともに、選花機の導入と苗分業生産を組み合わせることにより労働時間当たりの所得が増加する生産体系を構築する。
3 研究の内容
- 大規模水耕トルコギキョウについて、人工光閉鎖型苗生産システムを用いた効率的な育苗条件、NFT水耕による栽培システム、光合成を核とした環境制御システム、夏でも10日以上の日持ち保証が可能な品質保持技術等を開発し実証する。
- 夏秋トルコギキョウの温度管理および光照射による品質向上技術と、カンパニュラの日長処理による2~5月出荷技術を開発し、組み合わせ実証する。
- 日長反応性が高く、高温開花性を有する夏秋小ギク品種を選定し、電照栽培体系を確立することにより、同一品種での夏秋需要期継続出荷を実証する。さらに選花機の導入および苗分業生産による大幅な生産の効率化を実証する。
4 研究成果概要
- 水媒介性の主要病害であるPythium属菌のモニタリングと耕種的な防除により、NFT水耕栽培によるトルコギキョウの周年生産を実証した(図1)。今後、水耕適性の高い品種を選定して養液栽培を確立するとともに、環境制御の効率化を進める。
- 南相馬市の無加温ハウスにおいて、実証圃場に8月開花トルコギキョウの後に10月定植のカンパニュラを導入し、定植時から電照することで目標とする2月上旬から出荷できることを実証した。また、夏秋トルコギキョウの10月開花作型における光照射の効果を明らかにした(図2)。
- 電照栽培による9月彼岸需要期計画出荷を実証した(図3)。今後、電照栽培による8月盆需要期計画出荷を実証する。






この研究についてのお問い合わせ先
この研究に関するご相談や質問等は、以下よりお問い合わせいただけます。
(独) 農業・食品産業技術総合研究機構(野菜花き研究部門)
TEL:029-838-6801
関連情報
パンフレット
- 農業・農村
- 福島県
- 同一圃場でトルコギキョウを年間3作 高設栽培で楽々周年生産
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- 夏秋トルコギキョウとカンパニュラの 組合せによる効率的周年生産
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- 夏秋期の小ギクを安定出荷できるようになりました!
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- 福島県
- 周年安定生産を可能とする花き栽培技術の実証研究
予算・事業概要
事業評価
- 平成29年度食料生産地域再生のための先端技術展開事業評価委員会議事概要(PDF : 175KB)
- 平成28年度食料生産地域再生のための先端技術展開事業評価委員会議事概要(PDF : 368KB)
- 平成27年度食料生産地域再生のための先端技術展開事業評価委員会議事概要(PDF : 532KB)
- 平成26年度食料生産地域再生のための先端技術展開事業評価委員会議事概要(PDF : 610KB)
関連ホームページ
お問合せ先
農林水産技術会議事務局研究推進課
担当者:先端技術実証班 豊井、宮垣、上田
代表:03-3502-8111(内線5897)
ダイヤルイン:03-3502-7462
FAX番号:03-3593-2209