第187回農林交流センターワークショップ
畑土壌可給態窒素・リン酸の簡易分析法の概要と実習
趣旨
国内で使用されている化学肥料は海外からの輸入資源に大きく依存しているため、今後、肥料コストの増加が農家経営に大きな影響を及ぼし、将来的な食料の安定供給に支障をきたす要因ともなりかねません。その一方で、国内の畑土壌では、これまでの化学肥料や堆肥の多用により硝酸性窒素による地下水汚染やリン酸の過剰蓄積による土壌養分バランスの悪化が顕在化してきています。
このような状況を改善するためには、土壌診断の実施による蓄積養分の把握とその利活用による効率的な施肥管理の推進が重要となります。迅速・安全・簡便に実施できる分析法を開発して生産現場に近い方々に畑の状態を知ってもらうことは、土壌診断の大切さや理解の向上に役立つと考えています。このような簡易な土壌診断の普及により、適正な施肥管理につながることが期待されます。
農研機構 中央農業総合研究センターでは、畑土壌の可給態養分の簡易分析法の開発に取り組んでいます。今回ご紹介する可給態窒素分析法は従来4週間要していた測定を、80℃ 16 時間水抽出と市販の簡易測定キットの組合せにより2日間で評価できる方法です。また、可給態リン酸については従来の強酸のかわりに水で抽出し、市販の簡易測定キットと簡易吸光度計の組合せにより評価する方法です。本ワークショップでは、この畑土壌の可給態養分の簡易分析・評価法およびその応用例を講義と実習によりご紹介し、習得していただきます。
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主催 |
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交通費・宿泊費 |
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講義と実習内容
2014年10月16日(木曜日)
14時00分-14時05分 | 【挨拶】 農林水産省農林水産技術会議事務局筑波事務所 研究交流課長 池田仁 |
14時05分-14時45分 |
【講義】「80℃16時間水抽出法による畑土壌可給態窒素測定法の概要」 農研機構 中央農業総合研究センター 加藤 直人 |
14時45分-15時05分 |
【講義】「茨城県における80℃16時間水抽出法活用によるレタス作の土壌窒素診断施肥技術」 茨城県農業総合センター 藤田 裕 |
15時05分-15時25分 |
【講義】「80℃16時間水抽出法による低コスト・環境負荷低減施肥技術へ向けた取組」 長野県農政部農業技術課 山田 和義 |
15時35分-16時10分 |
【講義・デモンストレーション】「畑土壌可給態窒素の評価に基づく窒素減肥量のシミュレーション」 鹿児島県農業開発総合センター 上薗 一郎 |
16時15分-17時00分 | 【実習】「畑土壌可給態窒素の簡易分析法の実習」農研機構 中央農業総合研究センター 金澤 健二・井原 啓貴・高橋 茂 |
2014年10月17日(金曜日)
08時45分-09時00分 | 【実習】「畑土壌可給態窒素の簡易分析法の実習(続き)」金澤 健二・井原 啓貴・高橋 茂 |
09時05分-09時35分 | 【講義】「不振とう水抽出法による畑土壌中リン酸評価法の概要」金澤 健二 |
09時45分-11時30分 |
【実習】「畑土壌可給態窒素の簡易分析法の実習(続き)・畑土壌可給態リン酸の簡易分析法の実習」 金澤 健二・井原 啓貴・高橋 茂 |
11時30分-12時00分 | 【質疑】質疑討論 [全講師] |
お問合せ先
農林水産技術会議事務局 筑波産学連携支援センター
コーディネーション推進課
電話:029-838-7136 メール:
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