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農林水産技術会議

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第240回農林交流センターワークショップ

栽培環境における気温の観測技法と利用

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気温の測定は、簡単そうに見えて実はたくさんの落とし穴が!このワークショップで基礎から勉強してみませんか?

趣旨

   近年、農業の現場では夏期の異常高温などにより生じる農作物の生育障害への対応を迫られており、気温を精度よく把握することの必要性が増しています。しかし、不適切な方法で観測・収集された気温データを説明変数として栽培データの解析を行えば、得られる結果の汎用性が失われたり、誤った解釈を導いたりしかねません。また、気温を始めとする栽培環境のデータを積極的に活用するスマート農業において、高度な生産管理やデータ連携・共有を進めるためには、相互に比較可能な確度の高いデータを得る必要があります。そこで本ワークショップは、気象を専門としない農業関連の研究者や技術者の方を対象として、作物が栽培される環境において気温を精度よく観測して利用するために必要な一連の知識と技法を基礎から総合的に習得できる機会を提供します。
   圃場や温室のように強い日射にさらされる環境において気温を精度よく観測するためには、日射熱がセンサーに及ぼす影響を遮るために強制通風式の放射除けが使われます。そこで、本ワークショップの受講者は、安価で自作可能な強制通風筒「NIAES-09S(改)」※1 を、講師の指導の下でそれぞれ製作します。続いて、それらを圃場やパイプハウス内に設置して気温と湿度の観測を行い、観測条件の違いによって得られる値にどのような違いが生じるのかを解析を通じて確認しながら、より正確な観測値を得るための観測技法を実地に習得します。なお、本ワークショップで製作した強制通風筒は温湿度データロガーを含めて持ち帰れますので、現場ですぐに役立てていただくことができます。受講者には温湿度データロガーを含む材料費の実費として58,080円程度をご負担いただきます。
  また、気温観測の理論、気象データのまとめ方、植物体温と気温との違い、農耕地で観測される気温とAMeDASのそれとの違いなどを、それぞれ講義や実習を通じて習得していただきます。
 ※1: https://agrmet.jp/wp-content/uploads/2019-A-2.pdf

開催要領・日程表
(他)


参考文献や強制通風筒に関する詳細は、下記「開催要領・日程表」にてご確認ください。
開催要領・日程表(WORD : 95KB)(PDF : 280KB)
※掲載用のニュースにつきましては、こちらからダウンロードをお願いします。(PDF : 1,163KB)

開催日時


令和6年6月12日(水曜日)-6月14日(金曜日)

開催場所


1. 農林水産省農林水産技術会議事務局筑波産学連携支援センター
    筑波農林研究交流センター第1セミナー室及び研修実験室
    情報共同通信利用館(電農館)3階セミナー室(茨城県つくば市観音台2-1-9)

2. 農業・食品産業技術総合研究機構農業環境研究部門(圃場)
(1.2.:会場は全て茨城県つくば市の筑波農林研究団地内です。)

対象


産学官の試験研究機関の研究者、農業関連の技術者
(農業を対象とした課題に取り組む、他分野の研究者や技術者を含みます)

コーディネーター


国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構  農業環境研究部門
気候変動適応策研究領域 作物影響評価・適応グループ 上級研究員 福岡 峰彦

応募資格

実習内容は、受講者が下記の応募要件を全て満たすことを前提としています。

応募要件】

・AndroidまたはiOSを搭載し、かつBluetooth Low Energyに対応したスマートフォンを持参できること
 (操作に習熟しているものに限る)。

・Windows PCの基本的な操作ができること
 (エクスプローラーによるファイルの操作、アプリケーションの起動と操作)。

・Excelによる基本的なデータ集計の操作ができること。
・PowerPointによるプレゼンテーション資料の作成ができること。
・講義及び実習に真摯に取り組めること。
・他の受講者と共同して実習に取り組めること。
・人前での発表をいとわないこと。

定員


8名程度(全日程に参加することとし、代理の方の参加は認めていません)。
 ※屋外実習は圃場での観測を主に担当する圃場班と、パイプハウス内での観測を主に担当するハウス班の2班に分けて実施する予定です。圃場班とハウス班への振り分けは、概ね半数ずつとします。

参加費


製作物をお持ち帰りいただくため、強制通風筒の材料費と温湿度データロガー1台の費用をご負担いただきます(詳細は開催要領をご参照ください)。

負担額は、消費税込みで合計58,080円程度となります。
 注:ただし、メーカーの価格改定等により変動する場合がありますので、あらかじめご了承ください。

(その他)
 ※受講後に製作物を発送する場合はには、別途送料をご負担いただきます。
 ※公費で調達される方は、事前にご所属機関の契約担当者様に、契約・引き渡し及び支払いの手続きに
    ついてご確認いただきますようお願いいたします。
    ご不明な点は、下記問い合わせ窓口までメールまたはお電話にてお気軽にお問合せください。

交通・宿泊等等


各自負担
 ※筑波産学連携支援センターの研修宿泊施設をご利用いただけます。
    宿泊施設利用の有無は、受講者決定後に希望をお伺いします。

その他


自己負担にてご購入いただく強制通風筒の部品セット及びデータロガーについては購入の取消ができない場合がありますので、予めご了承ください。ご自身で強制通風筒の製作を希望される方には、コーディネーターが可能な範囲で支援を行います。


講義と実習内容

令和6年6月12日(水曜日)

8時45分-8時50分  挨  拶 農林水産技術会議事務局 筑波産学連携支援センターコーディネーション推進課長 田部 亨
8時50分-9時20分  講  義 「NIAES-09S(改)型強制通風筒の紹介」 福岡 峰彦(農研機構 農業環境研究部門)
9時20分-15時20分  屋内実習 「NIAES-09S(改)型強制通風筒の製作」 福岡 峰彦
15時30分-16時30分  屋外実習 「測器の設置」 福岡 峰彦、吉本 真由美(農研機構 農業環境研究部門)
16時30分-17時00分  屋外実習 「総合気象観測装置の見学(農環研気象観測露場)」桑形 恒男(農研機構 農業環境研究部門)

令和6年6月13日(木曜日)

8時30分-9時50分  講  義 「気温・湿度観測の理論と注意点」 伊川 浩樹(農研機構 北海道農業研究センター
10時00分-11時20分  講  義 「作物栽培環境における気温・湿度の観測技法」 福岡 峰彦
11時20分-12時00分  講  義 「植物の体温は、どのようにして決まるのか」  吉本 真由美
13時00分-13時30分  講  義 「農耕地の気温はAMeDASの気温とどう違うのか」 桑形 恒男(農研機構 農業環境研究部門)
13時30分-14時30分  講  義
屋内実習
「気象観測データのまとめ方」 石郷岡 康史(農研機構 農業環境研究部門)
14時30分-14時45分  講  義 「活用事例の紹介(1)」 牛尾 亜由子(農研機構 野菜花き研究部門)
14時45分-15時00分  講  義 「活用事例の紹介(2)」 山下 善道(農研機構 東北農業研究センター) 
15時10分-16時00分  ライトニング
トーク
「受講者が取り組んでいる課題の紹介」福岡 峰彦(※発表:各受講者)
16時10分-17時00分  屋外実習 「測器の撤収」福岡 峰彦、吉本 真由美

令和6年6月14日(金曜日)

8時30分-15時00分  屋内実習 「観測データの解析」 福岡 峰彦、メンター※2
15時10分-16時10分  発  表 「解析結果の発表と考察」 福岡 峰彦(発表:各班 / 講評:各メンター※2
16時10分-16時30分  質  疑 「質疑討論」 福岡 峰彦、メンター※2


 ※2メンター:桑形 恒男/吉本 真由美/石郷岡 康史/伊川 浩樹
 天候等の理由により、スケジュールが一部変更(順序を入れ替える)になる場合があります。


お申し込み方法

令和6年5月9日(木曜日)までにお申し込みください(必着)
農林交流センターワークショップの受講は、コーディネーターによる選考にて決定しております(抽選及び先着順ではありません)。応募理由は、受講者選考の際、重視されますので詳細に入力くださいますようお願いします。

お申し込みは、「1.参加申し込み」と「2.申込アンケート」の回答がそろって申込受付となります。
1.参加申し込みフォームはこちら
2.申込アンケートフォームはこちら

ご所属機関で参加希望者を取りまとめされる場合

下記より申込書とアンケートをダウンロード後、ご所属機関の窓口にご提出いただき、
ご所属機関の窓口から koryu7129[@]cc.affrc.go.jp 宛にお申込みいただきますようお願いいたします。
※メール送信時[@]のカッコ[]を外してください。

Word版 PDF版
申込書(WORD : 30KB) 申込書(PDF : 160KB)
申込アンケート(WORD : 205KB) 申込アンケート(PDF : 255KB)

受講者決定

令和6年5月15日頃メールにてお知らせいたします。

お問合せ先

農林水産技術会議事務局筑波産学連携支援センター
コーディネーション推進課  鈴木、木暮
電話:029-838-7136  メール:koryu7129.gif
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