養殖ギンザケの高付加価値化のための効率的なピンボーン除去システムの開発
- 実証地域
- 宮城県
- 分野
- 漁業・漁村
- 分類
- 個別要素技術型研究
- 代表機関
- 東洋水産機械株式会社
- 参画研究機関
- ぜんぎょれん食品株式会社
- 研究実施期間
- 平成25年度~平成27年度
1 研究の背景・課題
- 宮城県では東日本大震災により、沿岸地域の基幹産業である漁業・養殖業・水産加工業は甚大な被害を受けた。国内の大半を供給する宮城県のギンザケ養殖業は輸入物などの影響もあり、再開後も厳しい状況にある。また、加工業においても従業員不足が深刻化している。
- 輸入ギンザケなどに奪われたマーケットを回復するためには生食用フィレー生産などの高付加価値化が求められている。
2 研究の目標
- 刺身用フィレーなどの高付加価値化のため、ギンザケ用のピンボーン(小骨)除去装置の開発を行い、水産加工場で利用できる省力化したシステムを開発する。
- 生食用フィレーのピンボーン除去率は80%以上をめざし、水産加工従事者の作業負荷を軽減するとともに、生産性を改善する。
3 研究の内容
- 東洋水産機械株式会社が開発した秋鮭用のピンボーン除去方法を活用し、制御方法等の改善を加えながら装置メーカーと加工場の連携で、効率的なピンボーン除去機の開発・実証を行う。また作業の省人化を図るため、各機械を連動し一貫したシステムを構築する。さらには、現場レベルで利用できるシステムとして適正な人員配置を明確にし、生産性を明らかにする。
4 研究成果概要
- 生産性比較試験の結果、60分当りのピンボーン除去フィレーの出来高数量は、除去機未使用の場合360kgであったが、開発除去機使用の場合564.5kgとなり204.5kgの増産となった。60分当たりのピンボーン除去専属作業要員1人でのピンボーン除去フィレー出来高数量に換算すると除去機未使用の場合60kgが開発除去機使用の場合94.1kgとなり、1.57倍に向上した。
- 目標としたピンボーン除去率80%、1時間当たりフィレー600枚の処理可能な装置のシステム化を達成し生産性向上へ一定の成果を上げられた。さらに、身割れ、ピンボーンの中折れ等についても高い評価を得た。



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