イチゴ高設栽培システムの標準仕様の策定
- 実証地域
- 宮城県
- 分野
- 農業・農村
- 分類
- 個別要素技術型研究
- 代表機関
- 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構(野菜茶業研究所)
- 参画研究機関
- 宮城県農業園芸総合研究所、香川県農業試験場、愛知県農業総合試験場、 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構(東北農業研究センター)
- 研究実施期間
- 平成24年度~平成26年度
1 研究の背景・課題
東日本大震災の津波によって大きな被害を受けた東北地方最大のイチゴ産地である亘理町、山元町では新たに高設栽培を用いたイチゴ団地が建設され、平成25年9月からイチゴを定植して生産を再開している。本研究ではイチゴ生産者に対して、技術的支援を行いながら、高設栽培の問題点を抽出する。そして、イチゴ高設栽培システムに必要な仕様を整理し、標準モデルを提示する。
2 研究の目標
- イチゴ産地である亘理町、山元町において、JAみやぎ亘理や普及センターと協力しながら、導入するイチゴ高設栽培の仕様(亘理仕様)策定を支援し、さらに高設栽培を導入した生産者を技術的に支援を行う。
- 全国の高設栽培実態調査、主要な高設栽培と亘理仕様の比較栽培試験、モデル実験を行い、国内のイチゴ高設栽培システムの特徴をタイプ別に整理するとともに、亘理仕様を改良し、イチゴ高設栽培の標準仕様を策定する。
3 研究の内容
- 培地種類、栽培槽の材質や形状の条件を変更して栽培試験を行い、モデル実験や技術支援によって得られた知見を活用して、標準仕様を提案する。
- 全国高設栽培実態調査、モデル実験、比較栽培試験の結果をまとめて高設栽培システムの特徴をタイプ別に整理するとともに、得られた知見とノウハウを活用して亘理仕様を改良し、イチゴ高設栽培の標準仕様の策定する。
4 研究成果概要
- 亘理町のイチゴ団地では、本実証研究が提案している独立プランタとクラウン温度制御を中心とする栽培槽を導入することになった(図1)。
- 圧縮梱包されたヤシガラ培地を水で復元した直後は培地内のECが高く、Naイオン濃度高く、そのままでは使用できない。しかし、培地量と等量程度のかん水を行うとEC、Na濃度は大きく低下し、使用可能となる(図2)。発泡スチロール製プランタとクラウン温度制御を組み合わせることで収量が高くなることが確かめられた(図3)。
- イチゴ高設栽培で広く利用されているヤシガラとピートモスについて、異なる給液条件を設定して栽培試験を行ったところ、ヤシガラ培地は連用年数や給液量によって収量が異なることが明らかとなった(図4、5)。
- 亘理町、山元町のイチゴの生産復興の技術的な支援を通して高設栽培の問題点を抽出し、また、モデル実験の結果を考慮して、研究コンソーシアムが推奨する仕様を暫定的な標準仕様としてまとめた(表1)。






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担当者:先端技術実証班 豊井、宮垣、上田
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