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農林水産技術会議

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高品質な果実等を提供するための流通技術の実証研究

実証地域
宮城県
分野
農業・農村
分類
網羅型研究
代表機関
(独)農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構) 果樹研究所
参画研究機関
(独法研究機関)
(独)農業・食品産業技術総合研究機構 食品総合研究所
(公立試験研究機関)
秋田県果樹試験場、宮城県農業・園芸総合研究所
(企業)
日本電気(株)、(株)髙島屋、日本トーカンパッケージ(株)
研究実施期間
平成23年度~平成29年度
PDF版
高品質な果実等を提供するための流通技術の実証研究

仙台空港を利用したリンゴ等高品質果実の個人携行輸出システムの構築

研究の概要

被災地の農業を復興するためには、地の利を活かした新しい農業モデルを提示することが重要です。

宮城県南部沿岸の被災地において輸出向けリンゴ果実等を対象に、病害虫管理や栽培管理に関する先端技術を導入してその効果を実証します。

生産されたリンゴ果実等の鮮度を保持する技術や、流通過程で発生する傷害を回避するための包装技術を開発します。

この高品質リンゴ果実等にトレーサビリティ情報を付与し、安全・安心を保証するとともに、仙台空港で、もしくは日本滞在中に注文・販売できるシステムを構築します。

これら生産・流通・販売を一体とした輸出システム、すなわち「個人携行輸出システム」を開発・構築し、被災地の復興に寄与します。

研究目標

被災地において、輸出時の植物検疫をクリアするとともに外国人の嗜好に合う高品質リンゴ果実等の生産技術体系を確立します。加えて栽培管理作業を簡易に記録するシステムを開発します。

個人携行による従来とは異なる輸送環境の実態把握を行うとともに、適合する包装資材やパッケージデザインを確立します。また確実なロット管理ならびに商品安全情報を提供するためのシステムを開発します。

仙台空港を利用する外国人旅行者への個人販売の販路確立を目指すとともに、日本滞在中に注文・販売できる携行輸出対応型システムを検討・開発します。

これら生産・流通・販売を一体とした「個人携行輸出システム」により被災地復興に寄与します。

事業の到達目標(平成29年度末)
被災地のリンゴ農家等における収益向上

実証研究の内容

研究の目的

被災地の生産者が活用可能な高品質リンゴ果実等生産体系を実証するとともに、生産された果実の鮮度保持や流通過程における傷害回避技術を開発し、さらにこの高品質リンゴ果実等を仙台空港で、もしくは日本滞在中に注文・販売できるシステムを構築します。これらリンゴ等の生産・流通・販売を一体とした「個人携行輸出システム」の開発を進めます。

これにより、被災地域のリンゴ果実等の一日も早い生産再開を促すだけでなく、当該地域を個人携行輸出を先導する新しい食料生産モデル基地として再生することを図ります。

生産セクション 1.個人携行輸出のための高品質果実の生産システムの開発
(リーダー:農研機構果樹研究所)

輸出向けリンゴにおける病害虫防除技術の開発

  • シンクイムシ類等の重要害虫の混入を回避する防除技術を開発します。
  • 果実腐敗性病害等の重要病害の発生を抑制する防除体系を開発します。
  • 外国におけるポジティブリストの調査と国内生産果実の農薬残留を確認します。

輸出向けリンゴ果実の高品質化技術の体系化

  • 着色・糖度向上・品質保持などの果実高品質化技術を開発・体系化します。
  • 外国人の嗜好調査に基づき栽培に適したリンゴ品種構成を検討します。

指定園地の輸出向け営農精度向上のための情報管理システムの開発

  • 栽培管理作業工程を簡易に記録するシステムを開発し、機能・精度を向上します。
  • GlobalGAP等の認証制度に対応できる仕組みを構築します。

流通セクション 2.品質保持包装資材の開発および安全情報向上技術の確立
(リーダー:農研機構食品総合研究所)

輸出用果実の品質保持技術の開発

  • 従来のトラック輸送等と異なる輸送環境における振動・衝撃の実態を把握します。
  • 携行輸出用の包装容器を製作します。
  • 果実の鮮度保持技術を開発します。

輸出に適した低コスト包装資材の開発

  • 従来と異なる輸送環境に対応した緩衝性を有する包装資材を製作します。
  • 外国人旅行者に好まれるパッケージデザインを確立します。

確実なロット管理と商品安全情報の提供システムの開発

  • 物流品質管理システムの機能確認とフィールド実証により精度を向上します。
  • ロットトレーサビリティが可能な仕組みを構築します。
  • 旅行者の購入ロット単位に情報公開可能な仕組みを検討します。

販売セクション 3.販売モデルおよび輸出システムの検討
(リーダー:日本電気株式会社)

御土産販売組み込みによる新たな販売システムの確立

  • 外国人旅行者を東北地域へ誘引する要因となる商品・情報を開発します。
  • 農産物の発注手段の開発と仙台空港内ショップでの受け渡し体系を構築します。

個人携行輸出対応型受発注システムの検討

  • 携行輸出を想定する国の特定と、その国の求める「個人携行品受け入れ条件」を整理します。
  • 個人携行輸出対応型受発注システムへの要求仕様の取りまとめと、プロトタイプシステムを検討します。

研究課題間の連携

現地実証地域までの交通アクセス

(宮城県内で調整中)

関連情報

研究成果

農業・農村
宮城県
被災地の早期復興に資する果樹生産・利用技術の実証研究

この研究についてのお問い合わせ先

この研究に関するご相談や質問等は、以下よりお問い合わせいただけます。

問い合わせ先:(独)農業・食品産業技術総合研究機構 果樹研究所 リンゴ研究領域長

担当者:足立 礎
TEL:019-641-6355
E-mail:adachii@affrc.go.jp

お問合せ先

農林水産技術会議事務局研究推進課

担当者:先端技術実証班 豊井、宮垣、上田
代表:03-3502-8111(内線5897)
ダイヤルイン:03-3502-7462
FAX番号:03-3593-2209

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