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農林水産技術会議

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天然資源に依存しないマグロ養殖技術

プロジェクト名
クロマグロ養殖の人工種苗への転換促進のための早期採卵・人工種苗育成技術や低環境負荷養殖技術の開発
分野
水産
研究代表機関
水産研究・教育機構
共同研究機関
長崎大学、近畿大学、長崎県、マルハニチロ株式会社、株式会社ケービーデバイス
研究期間
平成30年度~令和4年度
PDF版
天然資源に依存しないマグロ養殖技術

研究概要

クロマグロを早期に成熟・産卵させる技術等を開発し、通常より2か月早い早期の人工種苗(早期種苗)の生産に成功しました。これにより、天然種苗(近海で漁獲された小型マグロ)と同程度以上に成長し、冬季の生存率が向上しました。

また、同時に開発した自動給餌技術および重要疾病に対するワクチンが実用化されることで、天然資源に依存しないクロマグロ養殖への転換が大きく前進することが期待されます。

研究背景

クロマグロの資源量は、漁獲規制のもとゆっくりと回復していますが、低い水準で推移しています。クロマグロ養殖における天然種苗から人工種苗への転換が求められていますが、人工種苗は天然種苗よりもサイズが小さく、越冬期および種苗期における各種疾病により生存率が低いことから、人工種苗を用いた養殖は出荷までの生産性が低く、大きな課題となっています。

このため、早期成熟・産卵誘導技術や至適給餌方法等の開発に取り組みました。

主要成果

  • 環境制御可能な大型陸上水槽を用い、従来よりも早期の成熟・産卵誘導技術を開発
    ➔ 従来よりも2か月程度早い時期に成熟し、受精卵の安定かつ大量生産が可能

  • 早期に採卵し生産した早期種苗の育成に成功
    ➔ 従来の人工種苗の課題であった冬季の生残率が2倍程度に向上


  • 配合飼料の最適な給餌頻度を明らかにするとともに、摂食行動の映像の数値化により、給餌を制御する自動給餌器を開発
    ➔ 開発した自動給餌器により、約16~32%の配合飼料の給餌量を削減



  • クロマグロ人工種苗で問題となる重要疾病の診断マニュアルを作成。ブリ等で開発したレンサ球菌症ワクチンおよびイリドウイルスワクチンのクロマグロへの有効性を実験的に確認
    ➔ マニュアルの普及やワクチンの実用化が進むことで、疾病被害の軽減が期待

    研究成果について動画を閲覧したい方へ向けた情報

    より詳細に知りたい方へ向けた参考情報

    水産研究・教育機構作成のマニュアル(水産研究・教育機構ホームページ)

    この研究についてのお問い合わせ先

    この研究に関するご相談や質問等は、以下よりお問い合わせいただけます。

    農林水産技術会議事務局研究開発官(基礎・基盤、環境)室

    TEL:03-6744-2216

    お問合せ先

    農林水産技術会議事務局研究企画課

    担当:企画班
    TEL:03-3501-4609(直通)

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