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農林水産技術会議

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筑波農林研究交流センターセミナー

食文化のゲートウェイ香港~文化を越えた日本食と炊飯器の半世紀~

趣旨

農林水産業が魅力ある産業に生まれ変わるには、農林水産物それぞれの生産流通事情や政策課題等に応じて、ニーズに即した研究開発をより積極的に展開し、研究成果を速やかに現場に移転する取組を強化していくことが必要です。

今回のオープンセミナーでは、香港における日本の食文化の普及にスポットをあてます。香港は海外最大の日本食の消費地であり、アジアへのゲートウェイでもあります。この半世紀、日本の炊飯器と日本食がいかに定着してきたか。ゲートウェイとは何か。そして香港の人たちにとって「日本食」とは何を指すのかなど、異文化へのアプローチを考えます。

開催日時


2015年11月24日(火曜日)
オープンセミナー:15時30分-17時00分(90分)
意見交換会:17時15分-18時15分(参加費無料)
講師を囲んでの気軽な意見交換会です。

開催場所
  • 農林水産技術会議事務局筑波産学連携支援センター
主催


農林水産省 農林水産技術会議事務局 筑波産学連携支援センター

講師


香港大学文学部日本研究学科 准教授
中野 嘉子 氏

対象


農林水産省所管国立研究開発法人の職員、当テーマにご関心のある方

定員


100名(以下、お申し込みフォームからの事前申し込み)

参加費


無料

講演概要

小さな香港は、アメリカを抜いて日本の農林水産物の輸入量が世界一。香港は中国へのゲートウェイであり、日本企業にとってアジア展開の拠点でもあります。日本の炊飯器の現地化は、1960年に香港とのコラボレショーンで始まりました。ある日本の家電メーカーが、現地代理店代表と本社開発部の技術者が緊密に連携し、徹底して消費者を見つめ、製品開発に妥協なく取り組み、巨大市場を形成していった経緯を学びます。さらに、海外最大の日本食市場となった香港では、口コミグルメサイトの10軒に1軒が「ジャパニーズ」という浸透ぶり。寿司、ラーメンだけでなく、日本発の幅広い食べ物が「日本食」として広がっています。香港在住18年の異文化コミュニケーションの専門家に、農林水産業・食品産業がいかに現地のニーズを捉え、ビジネスに反映させていけるのかヒントをお話いただきます。

講師プロフィール

nakano_151124.jpg (略歴)
アメリカ・ジョージタウン大 Ph.D.  専門は異文化間のコミュニケーション、日本のモノのグローバル化。1986年よりワシントンD.C.に10年、1997年より香港在住。日本のモノが文化を越えてどう広がり、形を変え、定着していったかというプロセスを追っている。1999年安倍フェロー、2003年アジアリーダーシップフェロー、2007年より香港日本人倶楽部理事。2015年、東京大学東洋文化研究所訪問研究員。
著作『Where There Are Asians, There Are Rice Cookers.』(Hong Kong University Press, 2009)  共著『同じ釜の飯 - ナショナル炊飯器は人口680万の香港でなぜ800万台売れたか』(平凡社、2005年)など。アジアで配信されている読売新聞国際版で、香港発の「リレーエッセー」を担当。

お問合せ先

農林水産省農林水産技術会議事務局
筑波産学連携支援センター コーディネーション推進