農水資源の上下流連携による小水力発電の漁村における利活用の研究開発
- 実証地域
- 岩手県
- 分野
- 漁業・漁村
- 分類
- 個別要素技術型研究
- 代表機関
- JAGシーベル株式会社
- 研究実施期間
- 平成24年度~平成26年度
1 研究の背景・課題
岩手県沿岸部では震災によって冷蔵・冷凍施設の電源喪失などで多大な被害が発生したことから、従来のグリッドだけに依存しない非常時にも利用できる電源の必要性が課題となった。そこで地域資源の再生可能エネルギーとしての水力発電の利用可能性を検討し、非常時の電源確保や平常時の地域の再生可能エネルギーの最適な利用方法について研究を行うものである。
2 研究の目標
農水資源としての水エネルギーと低落差で発電可能な小水水力発電技術によって、従来のグリッドだけに依存しない非常時にも利用できる自立分散電源を地域に確保するとともに、平常時における採算性の高い有効な利用モデルの確立を図る。
3 研究の内容
平成23年度から平成25年度にかけて以下の項目について研究を実施した。
- 漁業地域における小水力発電のポテンシャル調査
- 孵化場の放流水を利用した小水力発電の実証
- 養魚場施設の自然水流を利用した小水力発電の実証
- 漁業地域における小水力発電の利活用の検討
4 研究成果概要
- 漁業地域においては、港湾付近には水力エネルギーが小さいが、河川上流部やその周辺の孵化場や養魚場のような漁業施設においては、小水力発電の可能性が確認された。
- 孵化場と養魚場での発電実証では約0.4kWの安定した発電が行われた。
- 孵化場のような地下水を汲み上げて放水する施設では、非常時には小水力発電を利用することができないが、平常時においては発電実証から安定した発電が行われることが確認され、採算性をみても施設で使用する電気料金の削減に貢献することが可能な利用モデルが確認された。
- 研究期間中には孵化場から養魚場に小水力発電機を移設させ、異なる条件でも発電が行われることが確認されたことから、非常時には電気が必要な地点に移設させて利用することも可能であることが確認された。
- 今後、漁業地域で小水力発電を検討する際に参考資料として活用できるよう研究成果を整理した資料を作成した。



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農林水産技術会議事務局研究推進課
担当者:先端技術実証班 豊井、宮垣、上田
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