若手農林水産研究者表彰
平成30年度(第14回)業績概要

受賞者 境垣内 岳雄 氏 38歳
国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構九州沖縄農業研究センター畑作研究領域 主任研究員
略歴
平成16年より農研機構九州沖縄農業研究センター(種子島)でサトウキビを研究。平成28年より現職。平成24年作物学会奨励賞受賞。博士(農学)。
業績概要
背景
南西諸島ではサトウキビ栽培が地域産業の中心であるが、最重要病害である黒穂病への抵抗性の強化が不可欠である。また、耕地面積が少なく、台風など気象災害の多い南西諸島では、不良環境への適応性が高く、収量が極めて高いサトウキビを開発し、 新しい用途として畜産業での活用が期待される。
研究内容・成果
1. サトウキビと野生種との交雑により、極多収、耐病性にも優れる3つの飼料用サトウキビ品種を開発した(しまのうしえ、KRFo93-1、やえのうしえ)。やえのうしえは、国内の野生種から黒穂病抵抗性“極強”を導入し、育成した。
2. 年2回収穫という新しい発想で、多収かつ収穫作業性の高い飼料用サトウキビの栽培体系を構築した。
3.飼料用サトウキビの研究過程で得られた多収性や病害抵抗性の育種素材は、不良環境耐性の高い安定多収の製糖用サトウキビの育種に活用されている。



サトウキビ製糖用品種と野生種との交雑により、高い収量性と耐病性を合わせ持つ3つの飼料用サトウキビ品種を育成し、更に、年2回収穫という新発想によって、多収か つ収穫作業性の高い栽培体系を構築した点を高く評価した。
連絡先
【連絡先】 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 九州沖縄農業研究センター
住所:〒885-0091 宮崎県都城市横市町6651-2
TEL:0986-24-4270
お問合せ先
農林水産技術会議事務局研究調整課
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