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農林水産技術会議

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若手農林水産研究者表彰

平成17年度(第1回)業績概要

土壌洗浄法によるカドミウム汚染水田の修復技術に関する研究

受賞者 :牧野 知之 氏 39歳

(独)農業環境技術研究所 主任研究官

略歴

平成2年東北大学農学研究科修士卒、三菱石油(株)開発研究所を経て、平成5年農林水産省入省。農学博士

業績概要

主な業績

 わが国には、廃鉱山や旧製錬所等からのカドミウムによって汚染された水田が存在しているが、既存の修復技術である客土法はコストが高く、未汚染土壌の確保が困難である等の理由で実施が困難となりつつある。一方、コーデックス委員会において、米等の食品中カドミウム含量の国際的な基準値が現在策定中であることから、低コストなカドミウム汚染土壌の修復技術の開発が緊急に求められている。
 本研究では、水田土壌に塩化第二鉄を添加すると、生成する水素イオンと塩化物イオンの働きによって土壌に吸着したカドミウムが効率よく抽出されることを明らかにした。この原理に基づき、カドミウム汚染水田に塩化第二鉄を施用・洗浄し、さらに、カドミウムを含む廃液を現場で処理する実用的な土壌洗浄技術を開発した。
 本法実施後の水田で栽培した水稲の収量減少などの悪影響はなく、稲わら及び玄米中のカドミウム含量は大幅に低減することから、本法は食品中のカドミウム濃度低減における有効な対策として期待される。
 これらの成果は、国産米の安全な生産環境を確立し、国民の食に対する安全確保に大きく寄与するものである。

背景

わが国には廃鉱山などからのカドミウムによって汚染された水田が存在
コーデックス委員会が、コメなど食品中カドミウム含量の国際的な基準値を策定中 既存の修復技術である客土法は、未汚染土壌の不足などの理由で実施が困難な状況


カドミウム汚染水田における実用的な土壌洗浄技術の開発が急務

研究内容・成果


主要論文・特許

・特開2005-169381 「重金属汚染土壌の浄化方法」

・「Restoration of Cadmium Contamination in Paddy Soils by Washing withChemicals Ⅰ」, Environ. Pollut., in press (2006)

受賞評価のポイント

 本研究業績は、土壌からのカドミウム溶出メカニズムを解明し、カドミウム汚染土壌の化学的洗浄処理による新たな修復技術を開発したものであり、基礎から応用まで一貫した研究に取り組んでいる点で評価できる。本成果は、これまで客土しかなかったカドミウム汚染水田の修復において、普及性の高い実用的な手法としての活用が期待される。

連絡先

(独)農業環境技術研究所

〒305-0044 茨城県つくば観音台3-1-3

TEL: 029-838-8314

お問合せ先

農林水産技術会議事務局研究調整課

代表:03-3502-8111(内線5810)
ダイヤルイン:03-3502-7399
FAX番号:03-5511-8622