このページの本文へ移動

農林水産技術会議

メニュー

若手農林水産研究者表彰

平成24年度(第8回)業績概要

野菜類の多様な病害の原因解明及び防除に関する研究

受賞者 :三澤 知央 氏 38歳

地方独立行政法人北海道立総合研究機構 農業研究本部 研究主任

略歴

平成8年北海道大学農学部卒業。北海道病害虫防除所、北海道立道南農業試験場研究職員を経て、平成22年より現職。農学博士。

業績概要

主な業績

 野菜類は栽培作物数が多いことから、国内未確認病害を含む様々な病害が発生し、迅速で適切な診断と効果的な防除対策の確立が強く求められている。そこで、野菜類の多様な病害の発生原因の解明に取り組むとともに、各種重要病害の防除対策試験を実施し、以下の成果を上げた。

●これまでに800点もの生育異常症状の診断を行い、世界的にも新規性の高いトマト株腐病など、国内または北海道での発生記録がない50の病害を発見した。また、これらの情報をWEB上で公開し、生産現場における病害診断に大きく貢献した。

●イチゴ疫病の研究では、無病苗の生産技術を開発し、品種の抵抗性及び薬剤防除効果を解明した。さらに育種に活用できる簡易な疫病抵抗性検定法を開発し、抵抗性品種育成を推進した。

●ネギ葉枯病の研究では、病原菌の伝染環を解明し、品種選択、施肥法改善、薬剤散布などの防除法を開発した。

●ニラ白斑葉枯病の研究では、各種化学合成農薬及び生物農薬の防除効果、残効(効果持続)期間を解明した。さらに登録農薬が少なかった本病に対して、5薬剤の防除効果を確認し、農薬登録への道を切り開いた。

●サヤエンドウうどんこ病の研究では、有機栽培で使用可能な水和硫黄剤など5剤の高い防除効果を確認し、化学合成農薬を用いない防除対策を確立した。

背景

野菜類は栽培作物数が多く、国内未確認病害を含む多様な病害が発生しているため、それらの発生原因を解明するとともに 適切な防除対策の確立が強く求められている。

研究内容・成果

野菜類病害の診断と防除のさらなる発展に向けて

 診断技術:多様な手法を活用した病害診断技術の開発と普及

 情報共有:新病害情報の全国ネットワークの構築

 防除対策:難防除病害・マイナー病害に対する防除対策の確立

主要論文・特許

?「The life cycle of Stemphylium vesicarium, the causal agent of Welsh onion leaf blight」Journal of General Plant Pathology 78 18-29(2012)

?「The first report of tomato foot rot caused by Rhizoctonia solani AG-3 PTand AG-2-Nt and its host range and molecular characterization」Journal of General Plant Pathology, 76,310-319(2010)

?「Colletotrichum acutatum Simmonds ex Simmondsによる萎凋性のイチゴ炭疽病の発生」 日本植物病理学会報 76,92-96(2010)

受賞評価のポイント

800点もの生育異常症状を診断し、世界的にも新規性の高いトマト株腐病をはじめとした50の新病害を発見するとともに、病害診断に利用しやすいようWEB上に公開した。また、診断するだけでなく各種病害の防除対策を確立している点も高く評価された。

連絡先

地方独立行政法人北海道立総合研究機構 農業研究本部

〒041-1201 北海道北斗市本町680

TEL: 0138-77-8116

お問合せ先

農林水産技術会議事務局研究調整課

代表:03-3502-8111(内線5810)
ダイヤルイン:03-3502-7399
FAX番号:03-5511-8622