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農林水産技術会議

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若手農林水産研究者表彰

平成25年度(第9回)業績概要

単分散食品エマルションの製造と評価技術の開発

受賞者 小林 功 氏 38歳

独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 食品総合研究所 主任研究員

略歴

平成15年筑波大学大学院農学研究科博士課程修了。日本学術振興会 特別研究員、(独)食品総合研究所 研究員、(独)農研機構食品総合研究所 研究員を経て、平成20年より現職。博士(農学)。

業績概要

主な業績

現在の食品エマルション(乳化食品)より保存安定性や物性制御性にすぐれる、液滴サイズが均一な単分散エマルションの効率的な製造技術と、エマルションの状態や消化性の高精度・簡便な評価技術の開発が食品産業界などから求められている。そこで、これらの技術開発に取り組み、以下の成果を挙げた。

●非対称マイクロ貫通孔を多数備えるアレイ(マイクロチャネル)による単分散食品エマルション液滴の大量製造技術を開発した。本技術は、従来法による液滴製造に伴う急激な温度上昇を起こさず、強烈なせん断力も不要とすることで、食品成分の変質・劣化の抑制が可能となり、本技術を利用した次世代乳化機の販売に至った。

●食品エマルション中に分散している1ミクロン以下の液滴を前処理することなく迅速に観察できるナノギャップ法を開発した。

●胃の蠕動運動と消化液による消化を模倣できる幽門部のシミュレータの開発により、食品エマルションの胃における消化性を、高精度に評価・解析することを可能とした。

背景

乳化食品を高品質化する単分散エマルションを製造する技術と、エマルションの性質を簡易・高精度に評価する技術の開発が食品産業界から強く求められている。

研究内容・成果

今後の展開

 マイクロチャネル乳化装置の普及および単分散食品エマルションの実用製造

 乳化食品の研究開発現場で利用可能な簡易型ナノギャップ装置の開発

 胃消化シミュレータの実用化による高齢者用食品等の研究開発への貢献

主要論文・特許

?「Large microchannel emulsification device for mass producing uniformly sized droplets on a liter per hour scale」Green Processing and Synthesis, 1, 353-362 (2012)

?「Production characteristics of large soybean oil droplets by microchannel emulsification using asymmetric through-holes」日本食品工学会誌, 11, 34-48 (2010)

?特許第3772182号「マイクロスフィアの製造装置および製造方法」(2005)

受賞評価のポイント

 単分散食品エマルション液滴の大量製造法の実現、食品エマルションの観察技術の開発、胃消化動態の直接観察と解析を可能とする装置の開発など、独創性が高く、また実用化レベルの開発を行っていることが高く評価された。

連絡先

独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 食品総合研究所

〒305-8642 茨城県つくば市観音台2-1-12

TEL:029-838-8025

お問合せ先

農林水産技術会議事務局研究調整課

代表:03-3502-8111(内線5810)
ダイヤルイン:03-3502-7399
FAX番号:03-5511-8622