てん茶の適期被覆技術体系の確立
- プロジェクト名
- 高品質茶生産拡大のための適期被覆技術体系の確立
- 分野
- 茶
- 研究代表機関
- 農研機構
- 共同研究機関
- 静岡県、福岡県、鹿児島県、静岡大学、山口大学、(株)システムフォレスト
- 研究期間
- 令和元年度~令和5年度
- PDF版
- てん茶の適期被覆技術体系の確立
研究概要
てん茶生産の拡大に向け、被覆期間による品質・収量の影響を解明するとともに、被覆栽培に適合した肥培・病害虫管理技術を開発しました。
これらの技術の産地実装を進めることでてん茶が増産され、茶の輸出量の拡大が期待されます。
研究背景
国内外で拡大する抹茶需要に応えるため、生産量の拡大が求められています。しかし、品質と収量を両立させたてん茶栽培を実現するためには、地域に合わせた技術が必要となり、産地形成に時間を要することが課題でした。
そこで、多様な地域で活用可能なてん茶生産に必要な被覆技術や適切な栽培管理技術を開発し、実証結果をまとめたマニュアルの作成に取り組みました。
棚掛け被覆てん茶栽培
直掛け被覆てん茶栽培
主要成果
被覆期間による品質・収量の影響を解明
➔ 生葉の収量と品質のトレードオフの関係を数値化。被覆開始後20日(または300日度)で、品質と収量のバランスの取れた生葉の摘採が可能
被覆期間と収量・品質(全窒素含量)の関係
被覆開始からの積算温度と クロロフィル含量(緑色成分)
てん茶の品質向上・安定生産のための被覆栽培技術の高度化
➔ 低遮光資材で5日間被覆した後、高遮光資材を重ね掛けする「二段階被覆法」により、品質向上と収量確保の両立を確認。
➔ また、直掛け栽培での二番茶期における「葉焼け症」の防止に資する資材の有効性を確認
二段階被覆のイメージ図
アルミ蒸着資材
青+シルバー資材
被覆技術に加え、被覆栽培に対応した肥培・病害虫管理技術をまとめた高度被覆栽培管理体系についてマニュアルを作成
➔ 産地ニーズに合わせた個別技術・体系化技術の実証結果をまとめることで、全国茶産地への被覆栽培の導入を支援
技術導入支援マニュアルの発行
この研究についてのお問い合わせ先
この研究に関するご相談や質問等は、以下よりお問い合わせいただけます。
農産局果樹・茶グループ
TEL:03-6744-2194
お問合せ先
農林水産技術会議事務局研究企画課
担当:企画班
TEL:03-3501-4609(直通)