このページの本文へ移動

農林水産技術会議

メニュー

高度なスギの生産力推定モデルを開発

プロジェクト名
人工林に係る気候変動の影響評価
分野
人工スギ
研究代表機関
森林総合研究所
共同研究機関
信州大学、岐阜大学
研究期間
平成28年度~令和2年度
PDF版
高度なスギの生産力推定モデルを開発

研究概要

スギ人工林への気候変動の影響を評価、1kmメッシュで全国マッピング

スギ人工林の生産力を推定するモデルを構築し、将来の気候変動の影響を全国で評価しました。特に強い気候変動が進行した場合、全国の約半分の地域で生産力が減少する可能性もあります。

気候変動の影響を踏まえて、林業指導者が地域の森林配置を検討することで、将来的に安定した森林経営へ寄与することが期待されます。

研究背景

気候変動の森林への影響については、ブナ林などの自然植生の適域の変化などが報告されています。一方で、人工林への影響は、乾燥により、スギの脆弱地域が将来的に増加する可能性が報告されていました。実際に雨の降らない日は増加傾向にあり、今のペースで乾燥化が進むと、水収支の観点において、スギは衰弱することが実験で確認されています。

スギの成長には水分条件だけでなく様々な環境条件が影響します。安定した森林経営のためには、地域ごとの多様な環境条件でどの程度成長できるか正確な予測が必要です。このため、水収支だけでなく、造林木の様々な環境条件における成長や生理応答など生産力全体を評価する高精度な影響評価が求められていました。

主要成果

  • 将来の総合的環境条件を反映させたスギ人工林の生産力シミュレーションモデルを構築
    ➔ 全国的な気候変動適応への取組に貢献
  • 従来の10kmメッシュのマップを高度化、スギの生産力も組み込んだ1kmメッシュの気候変動評価マップを作成
    ➔ 地域の森林整備計画の木材生産機能の森林配置の検討における重要な判断材料を提供
  • 気候変動の進み方によるスギ生産力への影響の違いを検証
    ➔ 気候変動の進行程度を考慮しながら森林配置を検討する必要性を示唆

より詳細に知りたい方へ向けた参考情報

森林総研作成の研究概要パンフレット(森林総研ホームページ)

研究概要の説明動画(YouTubeへのリンク)

人工スギ林の純一次生産量を推定したデータセット

この研究についてのお問い合わせ先

この研究に関するご相談や質問等は、以下よりお問い合わせいただけます。

農林水産技術会議事務局研究開発官(基礎・基盤、環境)室

TEL:03-6744-2216

お問合せ先

農林水産技術会議事務局研究企画課

担当:企画班
TEL:03-3501-4609(直通)

FAX:03-3507-8794

PDF形式のファイルをご覧いただく場合には、Adobe Readerが必要です。
Adobe Readerをお持ちでない方は、バナーのリンク先からダウンロードしてください。

Get Adobe Reader