ニホンジカ・イノシシの分布、農林業被害予測
- プロジェクト名
- 野生鳥獣拡大に係る気候変動等の影響評価
- 分野
- 野生動物被害
- 研究代表機関
- 森林総合研究所
- 共同研究機関
- 愛知県、自然環境研究センター、(株)マップクエスト
- 研究期間
- 平成28年度~令和2年度
- PDF版
- 野生鳥獣拡大に係る気候変動等の影響評価
研究概要
野生動物分布拡大の最前線を把握、農林業被害を予測、地域の取組活性化
野生動物分布拡大の最前線を把握する手法として、食痕等からDNA分析によって種判別する方法や、目撃情報等収集システムの構築と活用を進めました。
また、全国スケール及び地域スケールでニホンジカ、イノシシの将来分布・被害を予測しました。
野生動物による被害拡大阻止の取組が進展し、地域ネットワークの創出や地域活動の活性化が期待されます。

研究背景
農林業に被害をもたらす野生動物の生息域(分布域)は、平成26年度までの過去36年間に、ニホンジカでは約3倍、イノシシでは約2倍に拡大しました。分布域の拡大は農林業へ被害をもたらし、経営意欲の減退を加速させ、それが野生動物による更なる被害を招くという悪循環を生んでいます。
被害拡大を防ぐためには、まず、現場でどのような動物が被害をもたらしているのか、また、今後どのような被害が予想されるのか的確に把握することが必要です。このため、本研究では、生態学的、行動学的な知見を現在の状況に当てはめて、加害動物の分布域の最前線を把握する取組を進めました。

主要成果
- 自動撮影等の利用、識別検査薬と食痕試料を用いた動物種判定(識別キット)の実用化
➔ 痕跡等で野生動物の存在を把握、特異的な対策が可能に - Webベースの地理空間情報を利用した野生動物目撃情報等収集システムの構築・活用
➔ 新規分布情報を迅速に把握し、早期対策が可能に - 全国規模での分布域を予測、農林業被害の拡大を予測
➔ 地域の防除対策取組を推進、今後の管理計画遂行に寄与

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