天然資源に依存しないウナギ養殖技術
- プロジェクト名
- シラスウナギの安定生産技術の開発
- 分野
- 水産(養殖)
- 研究代表機関
- 水産研究・教育機構
- 共同研究機関
- 静岡県、近畿大学
- 研究期間
- 平成24年度~平成28年度
- PDF版
- 天然資源に依存しないウナギ養殖技術(PDF : 1,182KB)
研究概要
人工シラスウナギの大量生産システムを開発、完全養殖の商業化に道筋
成長が不安定だった人工シラスウナギの大量生産システムを開発し、天然シラスウナギと遜色ない人工シラスウナギを育てることができるようになりました(令和元年6月)。
現在は人工シラスウナギの商業規模での供給に向けた実証試験を行っています。
今後、人工シラスウナギを大量に安定供給できるようになれば、採捕量が減少している天然資源に依存しないウナギの完全養殖を商業化できると期待されます。

研究背景
日本人になじみ深いウナギは、その食用のほとんどが養殖されたものです。使われる稚魚(シラスウナギ)は全て沿岸で採捕される天然のものです。
しかし、シラスウナギの採捕量が年々減少傾向にあるため、人工シラスウナギの供給を求める声が高まりました。平成22年には、人工シラスウナギを親に育てて次世代を誕生させるウナギの完全養殖に成功しましたが、人工シラスウナギの生産は非常に不安定で、少量ずつ手間をかけて育てる必要がありました。
このため、シラスウナギを大量生産する安定生産技術を開発しました。

主要成果
- ウナギ由来の成熟ホルモンによる採卵技術を開発
➔ 飼育下では産卵しないウナギから良質な卵を安定して確保できるようになり、商業提供に目途 - 餌料効率の高い新しい人工の餌を開発
➔ シラスウナギまでの成長・生残が向上し、安定的な生産が可能に - 大型水槽を用いた新たな飼育システムを開発
➔ 大量生産が可能になり、シラスウナギの商業生産に道筋

この研究についてのお問い合わせ先
この研究に関するご相談や質問等は、以下よりお問い合わせいただけます。
農林水産技術会議事務局研究開発官(基礎・基盤、環境)室
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お問合せ先
農林水産技術会議事務局研究企画課
担当:企画班
TEL:03-3501-4609(直通)
FAX:03-3507-8794