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農林水産技術会議

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木質リグニン由来の最先端工業材料

プロジェクト名
木質リグニンからの材料製造技術の開発
分野
林業(バイオマス)
研究代表機関
森林総合研究所
共同研究機関
岐阜県、北海道大学、(株)ドーコン、(株)日本触媒、ハリマ化成(株)、ユニチカ(株)
研究期間
平成24年度~27年度
PDF版
木質リグニン由来の最先端工業材料(PDF : 1,824KB)

研究概要

木材から幅広く高付加価値素材へ応用可能、産業化へモデル構築

木材に含まれるリグニンの工業材料化を目指して、高い強度を持つ材料などに展開できる新素材「改質リグニン」や、これらリグニン系素材を幅広く応用する技術を開発しました。

この技術をもとに、新機能素材の開発を進めており、電子デバイス向けのハイブリッド膜や自動車部材向けの繊維強化材、3Dプリンタ向けのフィラメント(繊維状樹脂)、コンクリート混和剤などが開発されています。

リグニンの工業利用が進むことで、地域のバイオマス資源を活用した新産業創生が期待されます。

研究背景

リグニンは木材の約30%を占め、高い強度と耐熱性を有しています。一方で、樹種や部位で組成が構造が異なるなどバラツキが多いため、化学原料としての活用は困難でした。

その中で、日本固有のスギに含まれるリグニンは構造が比較的均一である点が特徴であり、工業原料として非常に有望な国産バイオマスとして期待されることから、この特性を生かすため、リグニンの分離法、高付加価値化等の技術開発を行うとともに森林からの供給システムに関する検討を行うことが求められていました。

主要成果

  • リグニン系コンクリート混和剤の開発
    ➔ 現在広く使われている石油系混和剤より低用量でコンクリートの強度を向上
  • リグニンの繊維化に関する基礎的なデータを収集し、応用性の高い製造技術を確立
    ➔ 吸着能に優れた活性炭素繊維や電子デバイスの作製など幅広い新機能素材の開発へ応用
  • 原料供給に関し、地域の条件に応じた環境性・経済性に優れた産業モデルを提示
    ➔ リグニンの生産を各地域ごとに最適化

この研究についてのお問い合わせ先

この研究に関するご相談や質問等は、以下よりお問い合わせいただけます。

農林水産技術会議事務局研究開発官(基礎・基盤、環境)室

TEL:03-6744-2216

お問合せ先

農林水産技術会議事務局研究企画課

担当:企画班
TEL:03-3501-4609(直通)

FAX:03-3507-8794

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