高水温に適応した養殖ノリの育種技術
- プロジェクト名
- 温暖化の進行に適応するノリの育種技術の開発
- 分野
- 水産(養殖)
- 研究代表機関
- 水産研究・教育機構
- 共同研究機関
- ―
- 研究期間
- 平成25年度~平成29年度
- PDF版
- 高水温に適応したノリの育種技術(PDF : 1,248KB)
研究概要
画期的な育種技術で、温暖化に適応したノリの品種開発に道筋
温暖化の影響で海水温が上昇し、ノリの養殖可能な期間が短くなっています。 そこで、従来の方法よりも短期間で効率の良い育種が可能になるプロトプラスト選抜を用いた画期的な育種技術を開発しました。現在、この技術を用いて高水温に適応したノリ品種を開発する実証試験が行われています。
環境変動に適応した品種の開発技術が確立されれば、安定的なノリの生産が可能となり、産地の活性化が期待されます。
研究背景
ノリはわが国で養殖されている魚介藻類の中で最も収穫量が多い重要な産業種です。 近年、温暖化によって海水温が上昇し、有明海等の生産地では養殖に適した水温23℃以下になる時期が遅れ、栽培期間が短くなっただけでなく、病害も多発するようになり、ノリの生産量が減少しています。
そこで、生産現場からのニーズを踏まえ、水温24℃以上でも2週間以上生育可能な品種の開発を行いました。
主要成果
- プロトプラスト※を用いた細胞融合と選抜により有望株を作出するとともに、生長等を促進する共生細菌を発見
(※プロトプラスト:海藻類の細胞から細胞壁を取り除いた細胞)
➔ 成熟を待たずに短期間で育種が可能となる効率的なノリ育種の基盤技術を確立 - 育種技術のガイドラインを作成
➔ 温暖化など環境変更に適応したノリの品種開発に道筋
この研究についてのお問い合わせ先
この研究に関するご相談や質問等は、以下よりお問い合わせいただけます。
農林水産技術会議事務局研究開発官(基礎・基盤、環境)室
TEL:03-6744-2216
お問合せ先
農林水産技術会議事務局研究企画課
担当:企画班
TEL:03-3501-4609(直通)
FAX:03-3507-8794