暑さに強く、たくさんとれる「にじのきらめき」
- プロジェクト名
- 温暖化の進行に適応する品種・育種素材の開発
- 分野
- 農業(水田作)
- 研究代表機関
- 農研機構
- 共同研究機関
- 北海道、宮城県、栃木県、三重県、和歌山県、福岡県、九州大学、神戸大学 等
- 研究期間
- 平成27年度~令和元年度
- PDF版
- 暑さに強く、たくさんとれる「にじのきらめき」(PDF : 1,223KB)
研究概要
コシヒカリより高温・病気に強く3割多収、さらにおいしい期待の水稲品種
コシヒカリより多彩な特徴を併せ持った新品種「にじのきらめき」を育成しました。
本品種は、これまでの高温登熟耐性品種の多くが備えていなかったイネ縞葉枯病等に抵抗性があり、農薬散布を減らした低コスト栽培が可能です。また、北陸および関東以西の幅広い地域で栽培が可能で、広く普及が見込まれます。
平成30年に品種登録出願されてから、岐阜県では大手米卸が地元JAに働きかけて産地化し、外食チェーン向けに米を供給しています。栃木県、茨城県などでも普及が広がりつつあります。
研究背景
温暖化の進行に伴い、イネの実る期間が高温傾向になると、米の一部又は全部が白く濁った白未熟粒の発生が増加し、米の食味や精米したときの歩留まりの低下や、それによる販売価格の低下を招くことが問題となっています。
また、中食・外食ニーズが増加し、収量向上のため多肥料でも倒れにくく、縞葉枯病などの防除コストが低減できる品種が必要とされています。
これらのニーズに対応するため、多彩な特徴を併せ持つ水稲品種「にじのきらめき」を育成しました。(平成30年、品種登録出願)
主要成果
- 高温でもよく実り、イネ縞葉枯病に抵抗性をもつ。高温傾向でも安定生産が可能で、イネ縞葉枯病が多い麦作地帯への普及も容易。
- やや大粒で、茎が短くて倒れにくい。コシヒカリに比べて15~30%多収。
- コシヒカリと同等の食味。実需者が求める美味しいお米。
この研究についてのお問い合わせ先
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農林水産技術会議事務局研究開発官(基礎・基盤、環境)室
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