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農林水産技術会議

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第230回農林交流センターワークショップ

栽培環境における気温の観測技法と利用

気温の測定は、簡単そうに見えて実はたくさんの落とし穴が!このワークショップで基礎から勉強してみませんか?

趣旨

   近年、農業の現場では夏期の異常高温などにより生じる農作物の生育障害への対応を迫られており、気温を精度よく把握することの必要性が増しています。しかし、不適切な方法で観測・収集された気温データを説明変数として栽培データの解析を行えば、得られる結果の汎用性が失われたり、誤った解釈を導いたりしかねません。また、気温を始めとする栽培環境のデータを積極的に活用するスマート農業において、高度な生産管理やデータ連携・共有を進めるためには、相互に比較可能な確度の高いデータを得る必要があります。そこで本ワークショップは、気象を専門としない農業関連の研究者や技術者の方を対象として、作物が栽培される環境において気温を精度よく観測して利用するために必要な一連の知識と技法を基礎から総合的に習得できる機会を提供します。
   圃場や温室のように強い日射にさらされる環境において気温を精度よく観測するには、日射熱がセンサーに及ぼす影響を遮るために強制通風式の放射除けの使用が必須です。そこで、本ワークショップの受講者は、安価で自作可能な強制通風筒「NIAES-09S(改)」をそれぞれ製作します。続いて、それらを圃場やパイプハウス内に設置して気温と湿度の観測を行い、観測条件の違いによって得られる値にどのような変化が生じるのかを確認しながら、より正確な観測値を得るための観測技法を実地に習得します。なお、本ワークショップで製作した強制通風筒は温湿度データロガーを含めて持ち帰れますので、現場ですぐに役立てていただく事ができます。
   また、気温観測の理論、気象データのまとめ方、植物体温と気温との違い、農耕地で観測される気温とAMeDASのそれとの違いなどを、それぞれ講義や実習を通じて習得していただきます。

開催日時


2022年10月12日(水曜日)-10月14日(金曜日)

開催場所


1. 農林水産省農林水産技術会議事務局 筑波産学連携支援センター
    筑波農林研究交流センター第1セミナー室及び研修実験室
    情報共同通信利用館(電農館)3階セミナー室
2. 農業・食品産業技術総合研究機構 農業環境研究部門(圃場)※会場は全て茨城県つくば市観音台となります。

対象


産学官の試験研究機関の研究者、農業関連の技術者
(農業を対象とした課題に取り組む、他分野の研究者や技術者を含みます)

応募資格


実習内容は、受講者が下記の応募要件を全て満たすことを前提としています。

応募資格】

・AndroidまたはiOSを搭載し、かつBluetooth Low Energyに対応したスマートフォンを持参できること。
 (操作に習熟しているものに限る)
Windows PCの基本的な操作ができること。
 (エクスプローラーによるファイルの操作、アプリケーションの起動と操作)

・Excelによる基本的なデータ集計の操作ができること。
PowerPointによるプレゼンテーション資料の作成ができること。
・講義及び実習に真摯に取り組めること。
・他の受講者と共同して実習に取り組めること。
・人前での発表をいとわないこと。

コーディネーター


国立研究開発法人  農業・食品産業技術総合研究機構  農業環境研究部門
気候変動適応策研究領域 作物影響評価・適応グループ 上級研究員 福岡 峰彦

定員


8名(全日程に参加することとし、代理の方の参加は認めていません)
 ※屋外実習は圃場で観測を行う圃場班と、パイプハウス内で観測を行うハウス班の2班に分けて実施する予定です。
    圃場班とハウス班への振り分けは概ね半数ずつとします。

参加費


製作物をお持ち帰り頂くため、受講者の皆様には製作材料とデータロガー一式を自己負担にて
調達していただきます(調達方法については、受講決定後ご連絡致します)。
負担額は、消費税込みで合計49,390円となります。
 
(その他)
 ※受講後に製作物を発送する場合には、別途送料をご負担いただきます。
 ※公費で調達される方は、事前にご所属機関の契約担当者様に契約・引き渡し及び支払いの手続きについてご確認頂きますようお願い致します。

交通・宿泊等等


各自負担
 ※筑波産学連携支援センターの研修宿泊施設をご利用いただけます。
    宿泊施設利用の有無は、受講者決定後に希望をお伺いします。

その他
(重要)


【※申込み前に、必ずご一読下さい】
   ワークショップ開催期間中は、新型コロナウイルス感染症予防対策として、必ずマスクを着用頂き、手指の消毒をこまめに行っていただきますようお願い致します。開催当日の状況に応じて筑波産学連携支援センターが実施する新型コロナウイルス感染症対策を遵守いただきます。
   また、開催当日、発熱や倦怠感など疑わしき症状がある場合は、事務局に必ずご連絡頂き、ワークショップへの参加を控えて頂きますようお願い致します。

 緊急時・中止時の対応 
   ワークショップの開催を中止する場合、原則として受講者の決定(9月6日頃)より前にご連絡致します。先の見通しが立たない状況が続いておりますので、受講者の決定後に状況が急激に悪化した場合、開催の直前に中止となる可能性があります。その場合は、事務局よりメールまたはお電話にてご連絡致します。なお、開催の中止に付随して発生する費用(交通・宿泊の取消料等は補償致しませんので予めご了承下さい。
 ※当センター宿泊施設をご予約の場合の取消料は不要です。

   また、自己負担にてご購入頂く強制通風筒の部品セットおよびデータロガーについては、購入の取消ができない場合がありますので、併せてご了承下さい。
ご自身で強制通風筒の製作を希望される方には、コーディネーターが可能な範囲で支援を行います。

 ※他、詳細については、開催要領(下段「お申し込み方法」欄に掲載しております)に記載しておりますので、そちらをご覧下さい。


講義と実習内容(※一部スケジュールを変更致しました)

2022年10月12日(水曜日) 

8時45分-8時50分 【挨拶】農林水産技術会議事務局 筑波産学連携支援センターコーディネーション推進課長 荒川 智幸
8時50分-9時20分 【講義】「NIAES-09S(改)型強制通風筒の紹介」 福岡 峰彦(農研機構 農業環境研究部門)
9時20分-15時20分 【屋内実習】「NIAES-09S(改)型強制通風筒の製作」 福岡 峰彦
15時30分-16時30分 【屋外実習】「測器の設置」 福岡 峰彦、吉本 真由美(農研機構 農業環境研究部門)
16時30分-17時00分 【屋外実習】「総合気象観測装置の見学」(農環研気象観測露場)桑形 恒男

2022年10月13日(木曜日)

8時30分-9時50分 【講義】「気温・湿度観測の理論と注意点」 伊川 浩樹(農研機構 北海道農業研究センター10
10時00分-11時20分 【講義】「作物栽培環境における気温・湿度の観測技法」 福岡 峰彦
11時20分-12時00分 【講義】「植物の体温は、どのようにして決まるのか」  吉本 真由美
13時00分-13時30分 【講義】「農耕地の気温はAMeDASの気温とどう違うのか」 桑形 恒男(農研機構 農業環境研究部門)
13時30分-14時30分 【講義・屋内実習】「気象観測データのまとめ方」 石郷岡 康史(農研機構 農業環境研究部門)
14時30分-14時45分 【講義】「活用事例の紹介(1)」 牛尾 亜由子(農研機構 野菜花き研究部門)
14時45分-15時00分 【講義】「活用事例の紹介(2)」 山下 善道(農研機構 東北農業研究センター) 
15時10分-16時00分 【ライトニングトーク】「受講者が取り組んでいる課題の紹介」福岡 峰彦(※発表:各受講者)
16時10分-17時00分 【屋外実習】「測器の撤収」福岡 峰彦、吉本 真由美

2022年10月14日(金曜日) 

8時30分-15時00分 【屋内実習】「観測データの解析」 福岡 峰彦 (メンター:桑形恒男、吉本真由美、石郷岡康史、伊川  浩樹)
15時10分-16時10分 【発表】「解析結果の発表と考察」 福岡 峰彦(発表:各班 / 講評:各メンター)
16時10分-16時30分 【質疑】「質疑討論」 桑形 恒男、吉本 真由美、石郷岡 康史、福岡 峰彦、伊川 浩樹


 ※天候により順序を入れ替える場合があります。
 ※日没時間の関係上、一部スケジュールを変更致しました。ご了承下さい。


お申し込み方法

下記区分((1)または(2))により2022年8月31日(水曜日)までにお申し込みください(必着)。

農林交流センターワークショップでは、受講者についてはコーディネーターによる選考にて決定しております(抽選ではありません)。申込書は受講者選考の際の資料となりますので、応募理由を詳細に記入くださいますようお願いします。

(1)農林水産省関係の国立研究開発法人等に所属している方

下記の関係書式から申込書等をダウンロードし、機関の取りまとめ窓口を通じてお申し込みください。
申込書とアンケートを一緒にご提出いただく必要がありますのでご注意ください。

開催要領・日程表 (WORD : 95KB) (PDF : 361KB)
申込書 (WORD : 27KB) (PDF : 233KB)
アンケート (WORD : 205KB)  (PDF : 268KB)


(2) 上記以外の方(大学・公立研究機関・民間企業等に所属している方で全日程受講希望者)

募集は終了しました。

受講者決定

2022年9月6日頃メールにてお知らせ致します。

お問合せ先

農林水産技術会議事務局筑波産学連携支援センター
コーディネーション推進課  渡部、木暮
電話:029-838-7136  メール:koryu7129.gif
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