みどりの食料システム基盤農業技術のアジアモンスーン地域応用促進事業
事業概要
気候変動緩和や持続的な農業の実現に資する技術の実装を促進するため、令和4年度より、国際農林水産業研究センター(国際農研)において、我が国の有望な基盤農業技術の収集・分析を行い、アジアモンスーン地域で共有できる技術情報を発信するとともに、国立研究開発法人が有する国際的ネットワークを活用し、各地での応用のための共同研究を実施する取組を行っています。

(PDF : 793KB)
令和5年度予算概要(PR版)(PDF : 512KB)
事業の概要動画ver.1(外部リンク)、ver.2(外部リンク)
取組内容
1. 有望技術の収集・分析・発信国際農研に設置した「みどりの食料システム国際情報センター」において、我が国の有望な基盤農業技術に関する研究成果情報の収集・分析を行い、アジアモンスーン地域で共有できる基盤農業技術の情報を国際会議やレポート等により発信します。
アジアモンスーン地域向け技術カタログについて
令和5年3月27日、国際農研が「アジアモンスーン地域の生産力向上と持続性の両立に資する技術カタログVer.1.0」を作成し、公表しました。
本カタログは、我が国の研究機関が、近年(直近10年程度)、国内での研究あるいは国際共同研究で得た成果の中から、温室効果ガス削減、化学肥料低減、化学農薬低減など、「みどりの食料システム戦略」で掲げる分野に貢献しうる技術をとりまとめたものです。
Ver.1.0となる今次カタログは、国際農研及び国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)の成果の中から、23件の技術を取りまとめています。
本カタログについては、国際農研(みどりの食料システム国際情報センター)による情報発信に加え、各種国際会議等の場を通じて、アジアモンスーン地域の行政官、研究者、普及担当、農業者、民間セクターを含む多様な関係者への周知を進めてまいります。
アジアモンスーン地域の生産力向上と持続性の両立に資する技術カタログ Ver.1.0 | 国立研究開発法人 国際農林水産業研究センター | JIRCAS(外部リンク)
2. 国際科学諮問委員会の開催
本事業の活動方針等への助言を頂くため、著名な科学者等で構成する国際科学諮問委員会を開催します。
国際科学諮問委員会委員名簿(令和4年10月時点)(PDF : 2,419KB)
第1回国際科学諮問委員会について
開催日時: 令和4年10月25日(火曜日)14:00~17:00
開催場所: 東京都内
初回の委員会開催に当たり、小川農林水産審議官から開会の挨拶をした後、農林水産省がみどりの食料システム戦略の概要を、国際農研が本事業の背景と概要を説明しました。委員からは、研究成果情報の収集・分析・発信や応用研究など、事業への取り組み方について、専門的な見地からご意見をいただきました。


第2回国際科学諮問委員会について
開催日時: 令和5年3月16日(木曜日)16:00~18:00
開催形式: オンライン
国際農研より、作成中のアジアモンスーン地域向け技術カタログ、みどりの食料システム国際情報センターの活動状況、我が国技術を各国で応用する研究の実施状況について報告し、委員より以下のようなコメントをいただきました。
・技術カタログが作成されることは素晴らしく、カタログは理解しやすい。今後、対象分野等を増やしていってほしい。
・国連食料システムサミットのフォローアッププロセスに載せていってほしい。
・水田の中干しは、日本では普及しているが、海外では普及しておらず、日本の経験を踏まえてどのように技術を広げていくか、工夫してほしい。
3. 応用促進に向けた国際共同研究の実施
国立研究開発法人が有する国際共同研究のためのネットワークを活用し、我が国の有望な基盤農業技術として、間断かんがい(AWD)、生物的硝化機能(BNI)強化コムギ、イネいもち病について、アジアモンスーン地域の各地で応用のための共同研究を実施しています。

水田からのメタン排出量の測定を行う実証研究圃場(バングラデシュ)

窒素肥料削減のためのBNI強化コムギの栽培実証研究圃場(ネパール)
リンク
国際農林水産業研究センター(JIRCAS)(外部リンク)みどりの食料システム国際情報センター(外部リンク)
お問合せ先
農林水産技術会議事務局国際研究官室
担当者:村中、仙田
ダイヤルイン:03-3502-7467