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農林水産技術会議

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令和6年度第8回農林水産技術会議の概要

1.日時

令和7年3月27日(木曜日)14時~15時45分

2.場所

農林水産技術会議委員室

3.出席者

【農林水産技術会議】
本川会長、青山委員、北岡委員、小松委員、内藤委員、二宮委員、松田委員
【農林水産技術会議事務局】
堺田局長、信夫研究総務官、東野研究総務官、今野研究調整課長、羽子田研究企画課長他
【国立研究開発法人】
井手農研機構理事、小山国際農研理事長他

4.議題

(1)農林水産研究イノベーション戦略2025について(取りまとめに向けた議論)
(2)第5期中長期計画期間における業務実績の進捗状況(農研機構(セグメントD.))
(3)報告事項
「みどりの食料システム戦略」に基づく取組の進捗状況
「みどりの食料システム基盤農業技術のアジアモンスーン地域応用促進事業」
第6回国際科学諮問委員会について
スマート農業技術活用促進法に基づく計画の認定状況について

5.概要

(1)農林水産研究イノベーション戦略2025について(取りまとめに向けた議論)
事務局から、農林水産研究イノベーション戦略2025(案)等について説明した。これに対し、委員から以下の意見があった。

1)スマート農業に関する中国と韓国の国際会議に参加した。中国はすごい勢いで投資をしているものの、やっている研究は我々と類似していた。今は論文を出すことに注力しており、技術を現場に普及するための取組についてはないように感じられた。農村農業部から、WAGRIのようなシステムを中国でも導入したいという説明があったことから、日本のスマート農業は質的に良い線を進んでいると感じた。韓国はまだこれからという印象であった。

2)収量予測に当たっては、未だに坪刈りをしているということであるが、AIや衛星等を利用するなど、いろいろな技術の活用を検討すればよいのではないか。

3)バイオ炭の活用に当たっては、その原料の収集方法等についても検討が重要。もみ殻ではある程度確立しているようだが、果樹の枝でも収集方法を確立して欲しい。

(2)第5期中長期計画期間における業務実績の進捗状況(農研機構)
農研機構から、農研機構セグメントD.の第5期中長期計画期間における業務実績の進捗状況について説明した。これに対し、委員から以下の意見があった。

1)みどりの食料システム戦略の実現に向けた意思決定を、スマート技術を用いて行うとしているところが素晴らしい。

2)ため池改修のコスト縮減技術や排水路水位の監視・予測システムが早く現場普及することが産地に望まれているため、特許料が現場普及の妨げにならないようにしてもらいたい。


(3)報告事項
事務局から、報告事項として、「みどりの食料システム戦略」に基づく取組の進捗状況、「みどりの食料システム基盤農業技術のアジアモンスーン地域応用促進事業」第6回国際科学諮問委員会、及びスマート農業技術活用促進法に基づく計画の認定状況について説明した。これに対し、委員から以下の意見があった。

1)みどりの食料システム戦略の取組のうち、「食品製造業の自動化等を進め、労働生産性を向上」させるにあたって、衛生管理は非常に重要視されているのでしっかり対応してもらいたい。

2)みどりの食料システム戦略の取組のうち、「化学農薬使用量(リスク換算)の低減」にあたって、利用している農薬のリスクがどれぐらいなのかが簡単にわかるようなアプリがあれば、農家もリスクを認識した上で利用できるようになると思う。

3)BNI小麦の品種登録にあたっては、途上国では法整備が遅れているところがあるかもしれないので、慎重に対応を進めていただきたい。

4)スマート農業技術活用促進法の計画認定実績において、データを利用した農業者の生産方式革新実施計画が多く採択されており、開発・供給側もデータ活用をより意識した開発を行えば、さらに普及が進むと考えられる。


以上