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農林水産技術会議

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令和6年度第4回農林水産技術会議の概要

1.日時

令和6年9月24日(火曜日)14時~16時

2.場所

農林水産技術会議委員室

3.出席者

【農林水産技術会議】
本川会長、北岡委員、小松委員、内藤委員、二宮委員、松田委員

【農林水産技術会議事務局】
堺田局長、信夫研究総務官、東野研究総務官、今野研究調整課長、羽子田研究企画課長他

【国立研究開発法人】
生駒農研機構理事、小山国際農研理事長他

4.議題

(1)令和7年度予算概算要求について
(2)「みどりの食料システム戦略」に基づく取組の進捗状況
(3)第5期中長期計画期間における業務実績の進捗状況(農研機構(セグメント1))

5.概要

(1)令和7年度予算概算要求について
事務局から、令和7年度予算概算要求について説明した。これらに対し、委員から以下の意見があった。

1)スマート農業に関してハード支援のみならずソフト開発にもしっかりと支援していただきたい。また、サービス事業についても、農業者自らが負担できないところに対応するためにも必要。

2)安全な食料の安定供給を続けていくうえで、他分野で様々な測定法が開発されており、今後食料分野にも応用できるかもしれないため、農業系のみならず幅広い分野の学会等に参加して情報収集に努めてもらいたい。

3)全国の大学から、向こう4年間で農業系スタートアップが相当数出てくる見込みであることから、農林水産省とも連携していければ加速化につながると考えている。また、現場に近いJAと大学と距離を感じることがあるので、地方の大学とJAの連携も検討してもらいたい。

4)若手農業者向けの支援や価格合理化に係る予算が含まれていてよかった。今般のコメの価格高騰を契機に、農産物の価格構造が見える化され、消費者に伝わったと思っている。

5)農研機構のSOPについて、地方の普及機関・組織とうまく連携していく方向で整理を考えなければ、技術の社会実装に繋がっていかないことも考えられる。また果樹については、技術のみならずその果実の商品性を市場でどのように評価されるかも社会実装を考える上で不可欠。

6)大学のオープンキャンパスの際に、今の農林水産物の置かれている現状を踏まえ、これからは環境負荷低減を進めていく必要があるという話をしたところ、非常に好評であった。これはまだまだ一般の方々には現状から知られていないことが一因であると考えている。


(2)「みどりの食料システム戦略」に基づく取組の進捗状況
事務局から、「みどりの食料システム戦略」に基づく取組の進捗状況のうち、(1)漁獲量の回復、(2)養殖における人口種苗比率等について説明した。これに対し、委員から以下の意見があった。

1)サンマが沖合に移動する等によって獲れづらくなる中で、たんぱく源をどのように確保していくかを考えていく必要。

2)魚のたんぱく質効率は、肉類でいうと鶏と同じ程度であれば、鶏の飼料は自給率ゼロなので、食料安全保障を考える上でも、どのような餌を用意できるかも検討が必要。


(3)第5期中長期計画期間における業務実績の進捗状況(農研機構)
農研機構から、農研機構セグメント1の第5期中長期計画期間における業務実績の進捗状況について説明した。これに対し、委員から以下の意見があった。

1)これまで研究が続けられてきた高機能農産物に関する成果を積み上げていく観点が欠けているように見受けられる。

2)乳酸菌データベースを開発・公開したということであるが、乳酸菌は世界中で研究が進んでいるが、その分知財をしっかりと守っていく必要がある。

3)介護食用米粉の製品化を行ったということであるが、介護食品の需要は高まっており、とろみをつけることは難しいのでニーズにも合っている。このような時代のニーズに沿った景品開発を続けてもらいたい。

4)今後、食品ロス削減に向けた技術開発を行うにあたって、集荷・貯蔵・販売段階での食品ロスに着目するのではなく、収穫時までの生産段階まで踏み込んで技術開発を行ってもらいたい。
 

以上