このページの本文へ移動

農林水産技術会議

メニュー

令和5年度第6回農林水産技術会議の概要

1.日時

令和5年11月28日(火曜日)15時30分~17時50分

2.場所

農林水産技術会議委員室

3.出席者

【農林水産技術会議】
本川会長、小松委員、瀧澤委員、内藤委員、二宮委員、松田委員
【農林水産技術会議事務局】
川合農林水産技術会議事務局長、内田研究総務官、東野研究総務官、今野研究調整課長、羽子田研究企画課長 他
【国立研究開発法人】
白谷農研機構理事、小山国際農研理事長

4.議題

(1)農林水産研究イノベーション戦略について
(2)令和5年度補正予算について
(3)報告事項

5.概要

(1)令和6年度予算概算要求について
事務局から、農林水産研究イノベーション戦略2024の策定に向けてのスケジュールや骨子等について説明した。これに対し、委員から以下の意見があった。

1)民間企業等の応用研究も重要であるが、地道な基礎研究も重要。危機感を持って、研究に対してリスクを冒してでも投資しなければ、20年後、30年後に凄いといえる技術は育てられない。

2)20年前からメタボや血圧抑制等、様々な疾患に対し機能性成分の研究が行われてきたが、その時に蓄えた研究について研究者がいなくなってしまっているのではないかと危惧している。「持続可能で健康な食」というのは、世界的に大きな動きがある。地方には機能性を持つ素材が存在するが、音頭を取って研究をする人材がいないので広まっていない。SIPで大豆の研究が始まったのは良いが、タンパク質に加え、食物繊維の摂取も必要。

3)理解増進を今年も入れてくれることは良いが、昨年度の活動を踏まえて、更に高度化していくという記載にした方が良い。

4)知財財産マネジメントと異分野を含めた人材確保、それと海外を視野に入れた市場開拓の3点の連携が非常に重要になってくると思うのでしっかりと強調していただきたい。海外のマーケティングに向け、しっかりと調査していかなければならないし、機構、公設試、大学等も含めてしっかりと人材を確保して取り組む必要。

5)持続可能で健康な食に関しては、厚労省作成の「健康日本21」でも定量的な目標を掲げているので、農水省でも摂取量の目標値を記載すると、生産者も目標ができると考えられる。


(2)令和5年度補正予算について
事務局から、令和5年度補正予算について説明した。これに対し、委員から以下の意見があった。

1)品種開発について、海外を視野に入れた市場開拓を見据えて米国の民間と協力する場合、米国の民間は穀物を、日本の民間は野菜を中心として開発しているので、バックラウンドが違うことに気を付けるべき。

2)スマート農業技術に関する機械の能力について、出口を見据えて、日本の果樹産地の経営規模と一致しているのか等を十分検討の上、進めていただきたい。

(3)報告事項
事務局から、報告事項として、(1)戦略的イノベーションプログラム(SIP)第3期について、(2)アグリビジネス創出フェア2023の開催報告及び(3)女子栄養大学でのアウトリーチ活動報告について説明し、(3)についてご協力いただいた松田委員から感想をいただいた。このうち(1)SIP第3期に対し、委員から以下の意見があった。

1)大豆からたんぱく質摂取にこだわり、大豆さえ食べておけばいいという発想にならないように、栄養学的なアプローチも含め、行動変容につなげてもらいたい。

2)一般の方々に大豆を食べましょうといってもまだ響かないし、野菜や果物などをバランスよく食べることが重要。そのため、調理方法などのアプローチも必要。

3)環境の観点も取り込んでいただきたい。

4)概念的なテーマであるので、誰でもすぐわかる結果がこの5年間で出ないかもしれなくても、長い目で見ていく必要。

以上