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農林水産技術会議

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アグリサーチャーニュースVol.22

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今月の研究成果トピックス(アグリサーチャーより)

種なし果の安定生産が可能な
早生の甘ガキ「麗玉(れいぎょく)」「太雅(たいが)」


甘ガキの生産は「富有」を中心とした中晩生品種に偏っており、早生品種は生産が多くありません。そのため、収穫や出荷労力の分散、販売・消費期間の拡大につながるよう、早生品種が望まれていた中、「麗玉」と「太雅」は、ともに10月中下旬頃に収穫できる早生の甘ガキとして育成されました。また、甘ガキによく見られるへたすき果がほとんど発生しないうえ、果汁が多く、果肉も柔らかいおいしいカキです。受粉をしなくても結実する単為結果性が強いので、消費者ニーズの高い種なしカキを安定して生産できることでも優れた品種です。 全国各地でカキ生産者が試作栽培を始めていて、「麗玉」は食味が良く外観が優れる点、「太雅」は食味が良い点で生産者に好評価を受けています。今後産地化に向けた検討が行われる予定です。

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へたすき果とは

へたと果肉の接着部にすき間ができた果実のこと。へたと果肉の成長度合いが異なること等が原因で生じる。商品価値が低くなる。

開発した研究者の声 尾上典之さん(農研機構果樹茶業研究部門)

種なしカキといえば渋ガキの「平核無(ひらたねなし)」が有名ですが、渋ガキを食べるには渋抜きが必要なので、生産者はその分手間がかかります。一方、甘ガキの「麗玉」や「太雅」は渋抜きをしなくても、そのまま食べられます。生産者と消費者の双方に‘おいしい’カキとして広まることを期待しています。

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関連情報

「麗玉」「太雅」の農研機構紹介ページ

〇苗木は2016年秋季より販売開始されています。最寄りの園芸店で購入いただくか、取扱店舗等を確認したい場合は

(一社)日本果樹種苗協会

までお問合わせ下さい。

イベント情報

〇アグリビジネス創出フェア2021
(会場展示)開催期間:令和3年11月24日~26日
東京ビックサイト青梅展示棟
(オンラインサイト展示)
公開期間:令和3年9月24日~令和4年1月26日

アグリビジネス創出フェア2021

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お問合せ先

農林水産技術会議事務局研究企画課

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