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農林水産技術会議

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民間部門農林水産研究開発功績者表彰

平成26年度(第15回)農林水産大臣賞 業績概要

飼料用トウモロコシ収穫用細断型ロールベーラの開発

髙田 雅透 氏

松倉 崇博 氏

岡嶋 弘 氏

正田 幹彦 氏

株式会社IHIスター/株式会社タカキタ

業績の概要

背景

飼料用トウモロコシは、多収量で栄養価が高く、約8割を輸入に頼っている濃厚飼料の栄養価の代替が可能であり、重要な自給飼料作物である。しかし、収穫調製作業を効率的に行うには5~6人の作業員を必要とし、サイロ詰め作業が重労働であるため、作付面積がピーク時の66%まで減少した。輸入飼料価格が高騰する中、トウモロコシの収穫調製を省力的で容易に作業できる機械が熱望されていた。

研究内容・成果

細断型ロールベーラは、市販コーンハーベスタで収穫・細断・吹上げたトウモロコシを荷受けし、ロールベールに高密度成形・梱包できる。コーンハーベスタを装着したトラクタで本機をけん引すれば、収穫細断から成形梱包作業が1名で可能となる。市販ベールラッパでロールベールを密封すれば、合計2名で収穫調製作業が完了し、重労働だった人手によるサイロ詰めは不要となる。 また、本機で調製したサイレージは、高密度梱包されるため、高品質で長期保存が可能である。

普及状況

平成16年の市販化以来、府県の家族経営酪農家を中心に普及が広がり、大きいサイズのロールベールが成形できる型式やベールラッパとの一体型といったシリーズ機種も相次いで市販化され、北海道の大規模酪農家やコントラクタにも導入されている。平成25年末、シリーズ機種も含めた普及台数は600台を越えた。

評価のポイント

本機の開発により、トウモロコシの収穫調製作業が一貫体系化され、従来5~6人必要であった作業が2人で完了し大幅に省力化されるとともに、高品質なサイレージ調製を可能にしたことを高く評価した。

連絡先

株式会社IHIスター

住所:〒066-8555 北海道千歳市上長都1061-2

TEL:0123-26-1122

株式会社タカキタ

住所:〒518-0441 三重県名張市夏見2828

TEL:0595-63-3111

公益社団法人 農林水産・食品産業技術振興協会のサイト