平成27年度第9回農林水産技術会議の概要
1.日時
平成28年1月18日(月曜日) 14時00分~16時30分
2.場所
農林水産技術会議委員室
3.出席者
小林会長、川面委員、妹尾委員、難波委員、松永委員
西郷技術総括審議官兼技術会議事務局長
井邊農業・食品産業技術総合研究機構理事長、廣近農業生物資源研究所理事長、
宮下農業環境技術研究所理事長、岩永国際農林水産業研究センター理事長
4.議事
(1)難波委員からの話題提供
(2)中長期戦略の下での研究開発について
(3)農林水産研究における知的財産に関する方針について
(4)農林水産研究における人材育成プログラムの改正について
5.概要
(1)難波委員からの話題提供
難波委員から植物医科学の現状と課題について話題提供があり、その後、意見交換を行った。
(2)中長期戦略の下での研究開発について
資料に沿って事務局から説明後、審議を行った。
【主な意見等】
- 開発された技術を産業に結び付け有効に活用するためには、知財を適切に管理することが重要。農水省としても、プロジェクト研究の進行管理における指導等を通してサポートすべき。
- 新たな研究開発の推進にあたっては、これまでの研究の状況や過去の研究成果から現在問題となっている事項を整理し、現場で必要とされている課題を明確にした上で、達成すべき目標を設定すべき。
(3)農林水産研究における知的財産に関する方針について
資料に沿って事務局から説明後、審議を行った。
【主な意見等】
- 知財マネジメントでは、知財を単純にオープン領域とクローズ領域に分けるのではなく、双方を関連づけることが必要。例えば、クローズ領域が強みとなり、オープン領域のコントロールが可能となる。
- 現下のグローバル時代においては、知財をオープンにする方向が主流であるが、知財をめぐる海外との競争は激化しており、オープン領域の範囲設定はよく検討すべき。
- 公的機関等がデータを幅広く公開することにより、本来秘密にしていた知財が公知となってしまう場合がある。公開情報と秘密情報を混雑させないように調整することは難しい課題であるが、今後対応の検討は必要。
- 研究成果を技術移転するためには、技術を目利きできる者だけでなく、知財マネジメントができる者もうまく活用することが重要。
- 特許、知財の管理には多大な予算がかかるため、特許とするべきか否かを審議する機関が必要。
- 特許を取らず、秘匿化すべきものに関係する研究者の評価をどうするかは、今後検討すべき課題である。
(4)農林水産研究における人材育成プログラムの改正について
資料に沿って事務局から説明後、審議を行った。
【主な意見等】
- 農林水産分野においても、新技術の知財マネジメントの重要性が高まっており、知財マネジメントができる人材の育成は必要。公設試等においては、知財マネジメントに関する過去の事例等を収集し、マネジメント力を養う機会を設けるべき。
- 改正した人材育成プログラムをもとに、各独法において作成する人材育成計画こそが、研究者の人材育成の要となり重要。
- 若い世代が将来のキャリアパスを描きやすいように、独法の幹部職員になるには、どのようなキャリアが必要なのか、明快なプランとして示すべき。
- シニア研究者を活用するメリットは、経験からものごとを普遍化し、俯瞰的に若者に伝えることができるところ。
- 女性研究者は増加傾向にあるが、今後も女性が働きやすい環境づくりを継続的に支援すべき。
以上
お問合せ先
農林水産技術会議事務局研究調整課総括班
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