このページの本文へ移動

農林水産技術会議

メニュー

農地土壌の放射性物質濃度分布図の作成について(平成27年11月30日公表)

農林水産省は、福島県の417地点において平成26年度に行った土壌中の放射性セシウム濃度の測定結果を取りまとめるとともに、農地土壌の放射性物質濃度分布図(以下「農地土壌濃度分布図」という。)を作成しました。今回の測定結果を前回(平成26年10月17日公表)の同一の調査地点の値と比較したところ、水田では約10%の低下が認められました。
また、調査地点以外の農地土壌濃度分布図を作成する際、前回までは、平成23年に公表された第4次航空機モニタリングの結果を利用して濃度分布を推計していましたが、今回は、本年2月に公表された直近の航空機モニタリングの結果を利用しました。このため、以前に公表した分布図と比較して値の増減を評価することはできませんが、濃度分布の推計には最近の空間線量率の分布が反映されています。

1.作成の目的 

東京電力株式会社福島第一原子力発電所の事故により、放射性物質の影響を受けた農地において、除染や営農上の対策を進めるための基礎的な知見として、農地土壌がどの程度放射性物質に汚染されているのかを把握することが必要です。このため、農林水産省は、平成23年8月以降、毎年、農地土壌濃度分布図を作成しており、今般、平成26年度の農地土壌の測定データ等により、農地土壌濃度分布図を作成しました。

2.農地土壌濃度分布図の作成方法

農地土壌濃度分布図は、農林水産省が国立研究開発法人農業環境技術研究所に委託し、以下により作成しました。

1.対象地域

福島県

2.調査地点

417地点

3.農地土壌の採取

放射性物質濃度の測定に用いる農地土壌の試料は、調査地点ごとに一つのほ場から採取しました。具体的には、ほ場での平均的な値を得るため、ほ場に対角線を引き、その交点1点、対角線の交点と各頂点との中点4点の計5箇所から、放射性物質が耕起によって撹拌される深さや農作物が根を張る深さを考慮して、地表面から約15cm又は耕うんの深さまでの土壌を採取しました。採取した5点の土壌試料は、一つのビニール袋に入れてよく混合しました。

4.分析の対象核種

 ゲルマニウム半導体分析装置を用いて放射性セシウム(Cs137、Cs134)の濃度を測定しました。農地土壌濃度分布図等には、Cs137とCs134の濃度の合計を表示しました。

5.実測値の補正

分析に使用した農地土壌の試料については、その採取・測定時期が平成26年9月から12月と分散しているため、放射性セシウムの減衰量を考慮し、基準日(平成26年11月7日)を設定して実測値を補正しました。なお、基準日は、原子力規制委員会が実施した航空機モニタリングデータの基準日と同じ日に設定しました。

6.調査地点以外の農地土壌の放射性物質濃度の推計

農地土壌の放射性セシウム濃度と農地上の空間線量率との間には一次の相関関係がありました。これを活用して、原子力規制委員会が実施した航空機モニタリングの空間線量率データから農地土壌の放射性セシウム濃度を推計し、調査地点以外の農地土壌の放射性セシウム濃度を地図に表示しました。なお、推計した放射性セシウム濃度の値と実測値との間には、一定の誤差が生じる場合があります。
また、今回の分布図は、平成27年2月13日に原子力規制委員会が公表した航空機モニタリングの結果を使用して推計を行っております。一方、前回(平成26年10月17日公表)までの分布図は、第4次航空機モニタリング(平成23年12月16日文部科学省公表)の結果を使用して作成した分布図(平成24年3月23日公表)をもとに更新してきており、今回とは作成方法が大きく異なります。このため、今回作成した分布図と、以前に公表した分布図を比較して、同一地点の推計値の増減を評価することはできません。

7.農地土壌の放射性セシウム濃度の範囲の設定

農地土壌濃度分布図では、濃度分布の傾向を表すため、濃度に応じて6段階に範囲を区切り、段階ごとに色分けして農地土壌の放射性セシウム濃度を表示しました。濃度の範囲を設定するに当たっては、調査地点全体での放射性物質濃度の範囲(<9~約9.6万Bq/kg)、農地の除染技術の適用の考え方及び濃度の値の桁数(1,000、10,000)等を勘案しました。

3.結果

1.概要

1)前回の調査の土壌中の放射性セシウム濃度の測定値(平成25年11月19日時点換算値)と今回の測定値を同一の調査地点で比較したところ、約一年間で、避難指示区域外の水田で10%、避難指示区域外の畑で11%、牧草地及び樹園地で7%、それぞれ低下していることが確認されました。なお、この期間における放射性セシウムの物理的減衰にともなう土壌濃度の低下は10%となります。
2)空間線量率から農地土壌中の放射性セシウム濃度を求めるための簡易算定式について、現場での測定値を用いて更新しました。一定の誤差はありますが、農業者などが農地土壌中の放射性セシウムのおおよその濃度を把握する際に役立つものと考えられます。

2.農地土壌調査総括表

農地土壌調査総括表(PDF:141KB)

3.農地土壌の放射性物質濃度分布図

1)農地土壌の放射性物質濃度分布図(福島県)(PDF:497KB)
2)農地土壌の放射性物質濃度分布図(福島市町村別)
・市町村別
福島市(PDF:674KB) 二本松市(PDF:855KB) 伊達市(PDF:739KB) 本宮市(PDF:583KB) 桑折町(PDF:547KB) 国見町(PDF:592KB) 川俣町(PDF:564KB)
大玉村(PDF:501KB) 郡山市(PDF:785KB) 須賀川市(PDF:658KB) 田村市(PDF:779KB) 鏡石町(PDF:290KB) 天栄村(PDF:367KB) 石川町(PDF:533KB)
玉川村(PDF:303KB) 平田村(PDF:493KB) 浅川町(PDF:398KB) 古殿町(PDF:366KB) 三春町(PDF:500KB) 小野町(PDF:454KB) 白河市(PDF:596KB)
西郷村(PDF:415KB) 泉崎村(PDF:438KB) 中島村(PDF:423KB) 矢吹町(PDF:315KB) 棚倉町(PDF:449KB) 矢祭町(PDF:372KB) 塙町(PDF:422KB)
鮫川村(PDF:269KB) 会津若松市(PDF:515KB) 喜多方市(PDF:626KB) 北塩原村(PDF:310KB) 西会津町(PDF:319KB) 磐梯町(PDF:412KB) 猪苗代町(PDF:302KB)
会津坂下町(PDF:511KB) 湯川村(PDF:448KB) 柳津町(PDF:305KB) 三島町(PDF:281KB) 金山町(PDF:327KB) 昭和村(PDF:298KB) 会津美里町(PDF:420KB)
下郷町(PDF:363KB) 檜枝岐村(PDF:251KB) 只見町(PDF:270KB) 南会津町(PDF:359KB) 相馬市(PDF:523KB) 南相馬市(PDF:696KB) 広野町(PDF:316KB)
楢葉町(PDF:426KB) 富岡町(PDF:258KB) 川内村(PDF:399KB) 大熊町(PDF:390KB) 双葉町(PDF:473KB) 浪江町(PDF:464KB) 葛尾村(PDF:354KB)
新地町(PDF:494KB) 飯舘村(PDF:515KB) いわき市(PDF:634KB)        

 

4.調査地点における農地土壌の放射性物質濃度分布図

1)調査地点における農地土壌の放射性物質濃度分布図(福島県)(PDF:456KB)
2)調査地点における農地土壌の放射性物質濃度分布図(福島県地域別)
全体版(PDF:5,446KB)
・地域別
福島県県北(PDF:374KB) 福島県相双(PDF:3,510KB) 福島県いわき(PDF:284KB) 福島県県中(PDF:337KB) 福島県県南(PDF:754KB) 福島県会津(PDF:647KB) 福島県南会津(PDF:349KB)

 

5.農地土壌中の放射性セシウムの分析値

農地土壌中の放射性セシウムの分析値(PDF:292KB)

6.農地土壌放射性セシウム濃度の簡易算定法

農地土壌の放射性セシウム濃度の簡易算定法(PDF:200KB)

4.今後の取組

今回作成した農地土壌濃度分布図等については、農地の除染や現場での対策への活用を図っていきます。また、引き続き、農地土壌の放射性セシウム濃度の推移を把握するための調査を進めることとしています。

参考

「福島県及びその近隣県における航空機モニタリングの測定結果について」(平成27年2月13日原子力規制委員会公表)
「農地土壌の放射性物質濃度分布図の作成について」 (平成26年10月17日公表)
「農地土壌の放射性物質濃度分布図の作成について」(平成25年8月9日公表)
「農地土壌の放射性物質濃度分布図の作成について」(平成24年3月23日公表)
「農地土壌の放射性物質濃度分布図の作成について」 (平成23年8月30日公表)

お問合せ先

農林水産技術会議事務局研究企画課

代表:03-3502-8111(内線5842)
ダイヤルイン:03-3502-7406
FAX番号:03-3507-8794