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農林水産技術会議

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花の開花を自在にコントロール!?

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春には菜の花、夏にはアサガオ、秋にはキク、コスモスといったように、それぞれ決まった時期に花は咲きます。四季のある日本では季節ごとに咲く花が移り変わっていきます。この大きな理由は、多くの植物が昼と夜の長さや温度を感じ取って、花を咲かせる時期を決めているためです。ではどのような仕組みで花が咲く時期が決まるのでしょうか?

花の開花をコントロールする仕組み

花を咲かせるには植物が作る「フロリゲン」と呼ばれる物質が働くことが必要です。ところが、植物は「フロリゲン」とは逆に、花を咲かせないように働く「アンチフロリゲン」という物質も作ります。これらはいずれも、日本の研究者による画期的な発見です。植物の種類によって違いはありますが、葉で光を感じる時間の長さによって「フロリゲン」と「アンチフロリゲン」を作る量が調節され、いつ花を咲かせるかを決めています。

どんな花でも開花は自由自在!?

「アンチフロリゲン」は昼の時間が長くなると多く作られます。キクでは、夜間に照明の光を当てると「今は昼」と勘違いし、「アンチフロリゲン」を多く作って、花を咲かせることができなくなります。この仕組みを使い、夜間、キクに光を当てて咲く時期を遅くし、出荷時期を調節するのが電照菊です。
電照菊のように、光で「フロリゲン」と「アンチフロリゲン」の量を調節し、いろいろな花を好きな時に咲かせることができれば、いつでも花を楽しむことができるようになります。しかし、温度によって花の咲く時期を調節している植物もあります。どんな花でも自由自在に開花をコントロールできるまでには、しばらく時間がかかりそうです。

 

(絵:筒井 博子)

全国農業新聞[外部リンク] 2014年6月27日に掲載されたものを再編集

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