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農林水産技術会議

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天敵で害虫を減らす

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害虫による被害をどのように防ぐのかは、農業上の重大問題です。今回は生き物同士の関係を利用することで殺虫剤を使わずに害虫の被害を防ごうというお話です。

害虫を食べる虫

農業における害虫とは、農作物を食べたり病気を媒介する虫のことです。自然界では、生物にはそれを食べる生物がいて、これを天敵とよんでいます。そして、いろいろな害虫には必ず天敵がいるのです。

天敵を農地やビニールハウスの中で増やし害虫を食べてもらえば、農作物の被害を防ぐことが期待できます。自然界から天敵を見つけ出し、人工的に増殖して利用する研究が進められており、続々と実用化されています。

天敵を利用した害虫防除

ビニールハウスなどで栽培されるトマト、ナス、ピーマンなどの野菜では、アザミウマ、アブラムシ、ハダニ、コナジラミなどの発生が問題になっています。これらの害虫は小さいため発見が遅れて増えてしまったり、また種類によっては殺虫剤が効かなくなっているものもいて、被害が出ています。

これらの害虫に対しては、たとえば肉食性のカメムシ類が天敵として活躍しています。カメムシはハウスの中に放されると、餌となる害虫を見つけ、その体液を吸いとって殺します。

害虫を殺す天敵は、殺虫剤の代わりになることから生物農薬と呼ばれており、天敵がうまく働けば、殺虫剤の散布回数を大幅に減らすことが出来るなど、作業の軽減にもつながります。

カメムシ類のうちタイリクヒメハナカメムシはすでに生物農薬として販売されていますし、タバコカスミカメやクロヒョウタンカスミカメなどの利用も広がっています。

 

(絵:筒井 博子)

全国農業新聞[外部リンク] 2014年2月21日に掲載されたものを再編集

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