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農林水産技術会議

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新たな農産物情報管理と測定データ大量・多次元解析に関する実証研究

実証地域
福島県
分野
農業・農村
分類
個別要素技術型研究
代表機関
富士通株式会社
研究実施期間
平成25年度~平成27年度

1 研究の背景・課題

福島県では果樹をはじめとした農産物の風評被害に起因する買い控えが発生し、出荷量が低減した状態となっていた。風評被害を低減し、出荷量を増大させるためには、農産物に関する情報を厳重に管理し、適切なタイミングで情報開示が行えるシステムが必要とされた。

2 研究の目標

本研究は、検査で発生するデータの量や信頼性に着目し、複数の先端技術を適用した「新たな農産物情報管理システム」が実際の生産・出荷現場で運用されることを目標に、生産から出荷までのトレーサビリティ(生産・検査・出荷までのプロセスにおいて測定データの一貫性を維持すること)を実現した。 初年度は、テストデータを用いてデータの安全な公開が行えること、次年度以降は、実際の測定データをシステムに格納し、出荷量の増大に貢献するような営農データを視覚的に表示すること、大量測定データを用いた傾向分析を行って知見を得ることを目標とした。

3 研究の内容

  • ICTを活用し生産現場や果実の品質情報などのデータを対象に、異常データ検知技術などを用いてデータの信頼性を高めつつ効率的にデータを管理し、データを視覚的に表示するシステムを開発し、現場での運用実証を実施すること。
  • 蓄積データの多次元解析を行うことにより効率的な果樹生産に貢献すること。
  • 3年間分の測定データが蓄積された圃場を対象にして、測定データの傾向分析を行うこと。

4 研究成果概要

  • 検査機器からのデータ出力時から出荷検査、測定データ公開時までの一連の測定データの取り扱いにおいて、可能な限り人手を排除するための管理システムを構築した。また、本システムにおいて営農関係者間でデータを統計的、地理的に参照・分析することが可能となった(図1)。
    上記を可能とすることで、あんぽ柿生産地域選定の意思決定を迅速かつ客観的に行えるようになり、生産拡大に貢献することとなった。
    しかしながら、今年度収穫する地域の個別圃場の位置情報を抽出することが困難という技術的課題が判明した。
  • 線量分布等の地図表示を行う際、従来の固定的なメッシュ表示に加え、富士通独自の匿名化表示技術により、圃場の位置と数に応じて、矩形の位置と大きさを柔軟に調整する表示を可能とした(図2)。
  • 検査結果や地理情報等を多次元に解析し、品質向上等につながる洞察を提供できるかについて研究を行った。(図3)
  • 3年間分の測定結果が蓄積された圃場を対象にして測定データの傾向分析を行い、特徴のある圃場の情報を現地側と共有した。(図4)

この研究についてのお問い合わせ先

この研究に関するご相談や質問等は、以下よりお問い合わせいただけます。

問い合わせ先:富士通(株)

TEL:03-6252-2283

予算・事業概要

事業評価

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お問合せ先

農林水産技術会議事務局研究推進課

担当者:先端技術実証班 豊井、宮垣、上田
代表:03-3502-8111(内線5897)
ダイヤルイン:03-3502-7462
FAX番号:03-3593-2209

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