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農林水産技術会議

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高付加価値豆乳加工製品の研究開発

実証地域
宮城県
分野
農業・農村
分類
個別要素技術型研究
代表機関
国立大学法人東北大学
参画研究機関
宮城県産業技術総合センター、太子食品工業株式会社
研究実施期間
平成24年度~平成26年度

1 研究の背景・課題

  • 震災後の食料基地再生の道筋のひとつとして、大豆利用の用途拡大を図ることで、更なる大豆生産地域の創出、大豆生産者の栽培意欲高揚への寄与を目指す。
  • 被災地の大豆を被災地で加工して被災した食料基地の再生を牽引する。
  • 高脂肪含有豆乳加工素材の製造技術を確立し、高付加価値商品を開発する。
  • 大豆加工業の収益を向上させるとともに生産面積の更なる拡大を図る。

2 研究の目標

  • 豆乳を原料とした、多様なバラエティを提供する「豆乳加工製品」というジャンルを確立する。
  • 豆乳加工製品の商品アイテムの増大を可能にするための技術開発を行う。
  • 新たな市場を開拓することで大豆加工企業の利益率を向上させる。
  • 大豆生産においては年間3000tの作付量増大を目指す。

3 研究の内容

  • 遠心分離の操作条件を制御することにより脂肪含量の異なる豆乳製品を安定的に製造する。
  • 酵素処理によって、風味や機能性を制御する。
  • 脂質酸化の品質に与える影響を明らかにし、酸化を抑制する技術を確立する。
  • 宮城県産大豆を使用した豆乳クリームを材料として用いた商品を開発する。

4 研究成果概要

  • 豆乳加工製品の未開拓市場を新たな市場として確立することを目指して、安定しているエマルションを不安定化させ、加熱抽出した豆乳から工業用遠心分離機を用いて、脂質の大部分を含む凝集物を沈降・回収するプロセスを構築した。回収した脂質含有凝集物はクリーム(沈降分離豆乳クリーム)状で、豆乳とは異なる物性とコクのある風味が特徴であり、新しい食品素材としてパンに添加したり、ゲル状デザートや含泡食品への応用が期待される(図1)。
    エマルション:互いに混じり合わない2種の液体で、一方が他の液体中に微粒子状で分散しているもの。
  • 一方、豆乳に酵素処理を行うと、遠心分離することで豆乳から容易に高脂質含有物が浮上分離され、上記とは異なる豆乳クリームを得ることができた。これまでの低脂肪豆乳、高脂肪豆乳に加えて、新たな商品アイテムとして酵素処理豆乳クリームが開発され、酵素処理で生成した豆乳クリームは安定的に製造可能であった。
  • 豆乳に含まれる脂質構成を分析し明らかにするとともに、タンパク質分解物(ペプチド)の分子量を広範囲で分析できる評価系を確立した。
  • 今後は、豆乳クリームや高脂肪豆乳、低脂肪豆乳の社会実装を進める(図2)。

この研究についてのお問い合わせ先

この研究に関するご相談や質問等は、以下よりお問い合わせいただけます。

問い合わせ先:東北大学 藤井

TEL:022-717-8975

関連情報

パンフレット

農業・農村
宮城県
高付加価値豆乳加工製品の研究開発

予算・事業概要

事業評価

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お問合せ先

農林水産技術会議事務局研究推進課

担当者:先端技術実証班 豊井、宮垣、上田
代表:03-3502-8111(内線5897)
ダイヤルイン:03-3502-7462
FAX番号:03-3593-2209

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