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農林水産技術会議

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養豚排水の窒素低減に関する技術開発

千葉県畜産総合研究センター企画環境研究室  研究員   長谷川  輝明

工場や事業所の排水に含まれる硝酸性窒素は、環境汚染や人への健康被害の恐れがあることから、法律により厳しく規制されています。特に、養豚場からの排水は多くの硝酸性窒素を含むことから、水質環境基準を遵守するのは容易ではありません。そこで、環境保全と畜産経営を両立させるため、硫黄酸化脱窒細菌が硝酸性窒素を除去する技術に着目しました。この技術は硫黄脱窒法の名称で知られており、硫黄酸化脱窒細菌が硫黄(脱窒用資材)を使って硝酸性窒素を窒素ガスに変えて除去します。管理が容易なことからも畜産分野に適する技術と考えました。

硫黄脱窒法による除去技術はこれまでも畜産分野で検討されてきました。しかしながら、処理能力や導入費用、脱窒用資材の安定供給面等に懸念があり、実用段階には至っていません。そこで、本研究では、(1)従来の脱窒用資材よりも高性能で製造が容易な新たな資材、(2)市販の土木用タンクを転用した簡易処理システムの2つを開発したことで、硝酸性窒素の処理能力が高く、実用性の高い技術を確立しました。実際に、養豚場の排水を使った現地試験では、運転条件によっては100%近い除去が可能でした。

現在、この技術の実用化に向けて、共同研究機関と共に実用規模のシステムを作製し、実証試験を開始したところです。引き続き、処理効果の検証を行い、運転条件やコスト面を具体化して早期の実用化を目指します。

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技術開発後の展開

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