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農林水産技術会議

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「密苗」栽培技術による田植作業の革新的省力・低コスト化の実現

ヤンマーアグリ株式会社  伊勢村 浩司、土井 邦夫
ヤンマー株式会社  澤本 和徳                            
株式会社ぶった農産  佛田 利弘                        
農事組合法人アグリスターオナガ  濱田 栄治       

この度はまことに栄誉ある賞を賜り、大変光栄に存じます。本技術の研究開発に際してご協力ご支援頂いた多数の農業関係者の皆様に厚く御礼申し上げます。

稲作の低コスト化技術としては、これまで直播栽培、疎植栽培、乳苗育苗などの技術開発が取り組まれてきましたが、苗立ち性が不安定で収量が減収するなどの理由から、十分に普及していないのが実情でした。また水稲生産工程においては、特に、播種、育苗、本田整地、移植を行う春作業期は最も過密繁忙で労働ピークとなります。作業別労働時間の約30%は育苗・田植えに関わる作業で占められており、これが規模拡大の制限要因にもなっており、これらの課題への解決策が求められていました。

「密苗」栽培技術は、育苗トレイに稲種子を高密度で播種し、その苗マットを細かく掻き取る事で育苗マット数を削減する手法であり、(1)高密度播種・育苗のソフト技術、(2)精密掻き取り・高精度移植するハード技術により、慣行法と大差無い管理方法で、革新的な省力・低コスト化を実現しました。

(1)ソフト技術:従来の播種密度が100~150g/箱であるのに対して、250~300g/箱の高密度(密苗)で播種するので、必要な苗箱数が少なくて済み(約3分の1)、ほ場に苗を運搬しておけば田植え作業を一人で実施可能です。種籾、育苗箱、培土、ハウス資材などの育苗資材費も育苗箱数の減少に伴って低減することができます(約2分の1)。更に育苗期間は15~20日と慣行法と比べて約1週間短く、育苗関連施設の効率的な稼働が可能です。

(2)ハード技術:高密度の育苗マットから専用の爪により小面積(慣行の約3分の1)を正確に掻き取り、慣行同様1株当り4本程度の精密な移植を実現。また植付け土壌の硬軟をフロートとレーキセンサーでセンシングする『感度アシスト機能』により、苗1本当りの根土が少ない密苗も、浮き苗や転び苗を発生させずに、安定した植付けを実現しました。

本技術は、農業者・試験研究・メーカーの三位一体の研究開発で実現できました。今後とも農業者の労力低減、低コスト化のため、密苗栽培技術の普及、更なる改良に三位一体で取り組んで参ります。

ヤンマー1


コスト低減効果

ヤンマー2


密苗の開発は「三位一体」の取り組み

お問合せ先

農林水産技術会議事務局研究企画課

担当者:戦略的実装班
代表:03-3502-8111(内線5847)
ダイヤルイン:03-3502-7407
FAX番号:03-3507-8794

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