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農林水産技術会議

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経口投与が可能な豚丹毒菌生ワクチンの開発

 

国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 動物衛生研究部門 主任研究員  小川 洋介

 

この度は、「経口投与可能な豚丹毒菌生ワクチンの開発」が平成28年度若手農林水産研究者表彰において農林水産技術会議会長賞を受賞するという栄誉を賜り、大変光栄に存じます。本研究は、国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構動物衛生研究部門の共同研究者をはじめ、数多くの方々のご支援、ご協力があってこその成果であり、この場をお借りして皆様に心より厚くお礼を申し上げます。

家畜生産現場では、感染症対策としてワクチンが使用されています。ワクチン接種は、主に注射によって行っているため、ワクチン接種時に動物を保定する必要があり、動物にとってはストレスであり、人間にとっても大変な作業になります。さらに、近年は、経営が大規模になり農家あたりの飼養頭数が増加しているため、ますます、ワクチン接種の労力やコストが増大しています。そこで、省力的な投与方法が可能なワクチンの開発が求められています。

年間2000頭を超える発生が報告される豚丹毒は、豚丹毒菌が豚に感染することによって引き起こされる感染症で、急性の敗血症、亜急性のじん麻疹、慢性の関節炎や心内膜炎などの症状を示します。本研究では、豚の重要疾病である豚丹毒に対する新しいワクチンを開発しました。本ワクチンは、豚丹毒菌の病原因子を欠損させているため、安全性が高く、また、野外株との識別が容易に行えます。さらに、最も省力的なワクチンの接種方法である経口投与によって、ワクチン効果を豚に与えられます。豚にとっては、接種による痛みがなくストレスが軽減でき、人にとっては、接種労力が大幅に削減できます。今後は、本ワクチンの実用化に向け、研究を推進させていくとともに、本ワクチンをベースに、他感染症のワクチン抗原を導入した多価ワクチンなど、省力投与が可能で低コストなワクチンを開発して、畜産業界に貢献できるよう、努力してまいります。

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ワクチンを含むミルクを飲む豚

お問合せ先

農林水産技術会議事務局研究調整課

担当者:広報班
代表:03-3502-8111(内線5847)
ダイヤルイン:03-3502-7407
FAX番号:03-5511-8622

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