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農林水産技術会議

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飼料用米破砕機の開発

 

元 株式会社デリカ  平林 哲、 株式会社デリカ  矢ノ口 正

 

10年程前から水田の有効活用の一環として、稲作の一部を主食用米から飼料用米の生産に置き換えることで稲作農家と畜産農家双方に利点があることから、飼料用米の生産・利用が注目されるようになりました。

飼料用米には籾米及び玄米の2つの給与形態があります。飼料用米の生産初期はそのまま給与できる鶏を主体に養鶏農家で使用されていました。2010年以降の飼料用米の生産拡大に伴い、牛・豚への給与が検討され始めました。籾は子実が難消化性の堅い籾殻で覆われており、さらに玄米表皮も消化されにくいため、そのまま給与すると未消化のまま排出される率が高く栄養価の損失になります。特に豚は消化器官を通過する速度が早いので、籾のままでの給与は不適で、玄米でも十分破砕(2mm以下)しておく必要があります。一方、牛では籾殻に反芻動物に必要な繊維性飼料としての効果が期待できるので、籾での給与が適していますが、籾殻の剥離や中の玄米部分の破砕は消化のために必要となります。したがって、牛・豚ともに栄養価の向上のためには子実を破砕処理し、消化吸収を助ける必要があります。

従来からあったトウモロコシ等の濃厚飼料を破砕処理していた高温高圧蒸気圧ぺん機等は高額で大型施設向きであり、そのため、中小規模農家でも飼料用米の破砕作業を容易に行える破砕装置の開発が求められました。

そこで、中小規模農家でも飼料用米の破砕作業が容易に行える破砕装置をハンマーミル、プレスパンダー等の破砕方式の中から低馬力で効率よく破砕ができるダブルロールミル方式で開発しました。2つの破砕ロール表面にV字の溝を持ち、溝と山がかみ合うようにして互いに逆方向に回転するダブルロールミルで飼料用米を破砕する簡易な破砕機を2008年に試作し、2009年より市販化を開始しました。更に飼料用米の作付面積拡大に伴い破砕処理能力を2倍にした破砕機の販売を翌2010年から始めました。

今後も国内の濃厚飼料生産を重要視し、自給率向上および耕種農家、畜産農家の経営安定に貢献できるように、努力していきたいと思います。

飼料用米破砕機

飼料用米破砕機

粉砕状況

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担当者:広報班
代表:03-3502-8111(内線5847)
ダイヤルイン:03-3502-7407
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