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農林水産技術会議

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プリン体に作用する乳酸菌を活用したヨーグルトの開発

 

株式会社明治研究本部                                            
山田 成臣、狩野 宏、坪井 洋、髙林 卓也、伊澤 佳久平

 

尿酸値の上昇は痛風の発症リスクを高めるだけでなく、メタボリックシンドロームなどとの関連も報告されており、国民の健康増進の観点からも尿酸値の改善が重要です。尿酸値が上昇する要因には肥満や飲酒等様々なものが挙げられますが、食物に含まれるプリン体の過剰摂取もそのひとつです。

食物に含まれるプリン体の過剰摂取による尿酸値の上昇を防ぐ方法として、食事においてプリン体摂取量を制限することが挙げられます。実際に医療現場でも食事療法が尿酸値対策の第一選択肢となっています。しかし、旨味の成分でもあるプリン体を制限した食事を摂取し続けることは困難であるとともにその効果も苦労の割には大きくはありません。このような背景から私たちは腸管から吸収される食物由来のプリン体の量を低減させることで尿酸値の上昇を防ぐことができるのではないかと考えました。そこで腸管から吸収される食物由来のプリン体の量を低減させる作用を持つ乳酸菌株の探索を行い、研究を開始しました。

まず、プリン体の中でも吸収されにくい物質に分解する活性が高い乳酸菌株をスクリーニングし、Lactobacillus gasseri PA-3(以下L. gasseri PA-3)を選抜しました。更にL. gasseri PA-3自身がプリン体を取り込み、利用することによるプリン体の吸収低減効果を動物実験で確認しました。その後、L. gasseri PA-3を含むヨーグルトを継続摂取させたヒト試験において尿酸値が低減することを明らかとしました。

乳タンパク質の摂取によって尿酸値が低下するとの報告もあることから、L. gasseri PA-3を配合したヨーグルトは、プリン体の吸収を低減させる乳酸菌株と尿酸値を低下させる乳素材を併せ持つ乳製品であり、適正な尿酸値の維持管理に適した製品であると考えています。またこれまでヨーグルトを摂取する習慣が少なかった男性をターゲットすることで、新たな食習慣のキッカケに繋がることを期待しています。

Lactobacillus gasseri PA-3の電子顕微鏡写真

Lactobacillus gasseri PA-3の電子顕微鏡写真

お問合せ先

農林水産技術会議事務局研究調整課

担当者:広報班
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