使

風(南水源の地に北風等のこと)は養水を激しく暖めるものだが、水末に当る風は障るものがな

いので、よく吹き通る事に注意し、その方向の山野、岡岸、畦畔等には諸木萱等を育てず、畦

畔の草は度々苅取るのがよい。

第二十四章 日光を作用する田打草使用の事

稲株の間を打つのは稲根に日光温気を与えるのみならず、地を和らげ草を絶やし、

数回の除草を兼る効果がある。稲作に必要なのは日光温気の作用方で

明治十九年十二月内務省地理局中央気象台から〔気象と農事との関係〕

と題して第一号の始めに農事に影響の最大なるものは温度で

各国稲米収穫の多少は温度の高低によることを記してある。同第二号には日光の説

中に(前略)稲の日光の効果は最大で澱粉を増加させるの

は温度だけではなく日光が原因の事が多い。(後略)と示されている。日

光温気は農家が注意しても加減できない一大要務である。近来養蚕家は春

蚕養育方が困難とする寒気に火気を使って温度を適度にしたことで好結果を得た。

稲作に必要な温度は、何度が適当かという適否はなく、高ければよいだけなら

簡単だ。種々注意した中に稲の株間を打つのが重要なので挿苗

前、田に始めて水を曳き入れる時は温度が低

くて土中に冷水を含んでしまう。以降温度は

日々上昇して高温度と交和させるのを肝要と

するが除草事業等で交和させることは出来ない。

稲の株間を打つ事業は、日光を与えるべきだ。それを

施す時間は日光直射の時がよい。蟹の爪、熊

手、鍬等の器具で打つのは事業を鈍くし、好きな時

だけに施せないので図のように田打車を使うとよいのだが

挿苗の位置がまっすぐでないと施し難い事を

第一図

二十一章で述べる。稲株の縦横を直線にして田打車二挺を一車(稲株が多数の時は三挺を一車に

してもよい。)挿苗四、五日の後から二十四日を経る間に、日照光が強い日時