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農林水産技術会議

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プレスリリース

国立大学法人鹿児島大学における公的研究費の不正使用に対する措置について

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令和3年6月25日
農林水産省
農林水産省は、国立大学法人鹿児島大学から公的研究費の不正使用に関する報告を受け、当省が交付した補助金が不正使用されていたことを確認しました。このため、鹿児島大学に対し、当該研究費の返還を命じるとともに、不正使用を行った研究者等に対し、本日付で当省所管の公的研究費への応募・参加資格について制限する措置を講じました。

1.事案の経緯

(1)令和2年9月、国立大学法人鹿児島大学(以下「鹿児島大学」という。)は、公的研究費の不正使用の疑いが発覚したとして、共同研究機関の代表者である国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構へ予備調査結果を報告し、このことについて、同機構から当省へ報告がありました。当省は、鹿児島大学に対し調査委員会を設置して調査を行うよう指示し、6月9日(水曜日)、最終報告書が提出されました。

(2)最終報告において、出張の実態がないにもかかわらず旅費を受給する不正使用が行われていたことが判明したことから、不正使用された研究費の返還を命じるとともに、応募資格の制限の厳正な措置を講じました。

2.不正使用の概要

以下の研究補助事業において、研究課題の研究担当者である元教授(窪田  力)が、平成27年度に自らの出張の実態がないにもかかわらず、旅費を不正受給していました。

研究補助事業:農林水産業の革新的技術緊急展開事業(うち「産学の英知を結集した革新的な技術体系の確立」)
研究課題:生殖細胞の新たな凍結保存技術による高付加価値で特徴ある畜種の安定生産技術の開発
交付先:生殖細胞の新規凍結保存技術による畜産業の革新コンソーシアム

共同研究機関への交付額(平成27年度):49,684,875円
うち鹿児島大学分担額:22,680,728円
うち不正使用された額:119,720円

3.措置の内容

 (1) 不正使用額の返還
令和3年6月、鹿児島大学に対し、不正使用された補助金について、共同研究機関の代表者を通じて不正使用額の返還を命じました。なお、当該不正使用額が納付された後に、その利息金の納付を命じます。

 (2) 応募資格の制限
不正使用を行った元教授(窪田  力)の当省の所管する公的研究費への申請及び参加資格について、不正使用額の返還があった翌年度から10年間制限します。
また、鹿児島大学における研究課題の研究費の管理者である鹿児島大学学術研究院農水産獣医学系准教授(安藤  貴朗)についても善管注意義務違反として、当省の所管する公的研究費への申請及び参加資格について、不正使用額の返還があった翌年度から2年間制限します。

 (3) 再発防止策
鹿児島大学に対して、今後、このような事態が生ずることがないよう、「研究機関における公的研究費の管理・監査のガイドライン」(実施基準)に基づき、内部監査の強化や研究者等へのコンプライアンス教育の徹底等を行うよう要請しました。


 (参考)  農林水産省における研究活動の不正行為への対応
https://www.affrc.maff.go.jp/docs/misbehavior.htm
研究機関における公的研究費の管理・監査のガイドライン (実施基準)
https://www.affrc.maff.go.jp/docs/attach/pdf/misbehavior-10.pdf


〈添付資料〉農林水産省からの補助事業における不正使用した額(PDF : 52KB)

お問合せ先

農林水産技術会議事務局  研究推進課
担当者:渕上、中野
代表:03-3502-8111(内線 5891)
ダイヤルイン:03-3502-7437

農林水産技術会議事務局  研究調整課
担当者:松井、中司
代表:03-3502-8111(内線 5811)
ダイヤルイン:03-3591-7902