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農林水産技術会議

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第207回農林交流センターワークショップ

分子系統樹推定法:理論と応用

趣旨

遺伝子塩基配列やタンパク質アミノ酸配列の分子シーケンスデータを用いた分子系統学は、理論的にも応用面でも重要な知見を与える分野です。しかし、分子データを用いて系統樹を推定する手法は最近の進展が著しく、必要とされる基礎的知識と実践的技法の習得は必ずしも容易ではありません。とりわけ、農林水産業を含む関連分野の研究者にとっては、実際の生物に関する分子データ収集のみならず、分子進化学や統計解析の理論、さらにはゲノム情報学まで含む学際的な性格が強い系統推定論をしっかり学ぶ機会を得ることは難しいのが現状です。
本ワークショップでは、分子系統樹の的確な推定に必要な基礎的理論(進化生物学、分子進化学、統計学ならびにバイオインフォマティクス)を講義するとともに、パソコンを用いたデータ解析ならびにプログラミングのコンピュータ実習を行い、受講者が自力で系統樹を推定するために必要な技法を習得できる内容を予定しています。
あわせて、実際に農林水産研究の現場において、推定された分子系統樹を用いてどのような実践的研究が進められているのかを示し、その応用範囲と将来的可能性についても解説します。

開催日時


2017年10月25日(水曜日)-10月27日(金曜日)

開催場所


農林水産技術会議事務局 筑波産学連携支援センター
情報通信共同利用館(電農館) 3階 セミナー室 (つくば市観音台2-1-9)

対象


産学官の研究者

コーディネーター


国立研究開発法人  農業・食品産業技術総合研究機構
農業環境変動研究センター  環境情報基盤研究領域 
統計モデル解析ユニット長  三中信宏 氏

定員


30名

参加費


無料
受講後のアンケート回答は必須です(5~15分程度)。

交通費・宿泊費


各自負担(筑波産学連携支援センターの国内研修生宿泊施設をご利用頂けます。)
宿泊施設予約の有無は、受講決定後にお伺いします。


講義と実習内容

2017年10月25日(水曜日)

09時30分-09時35分 【挨拶】加藤  隆(農林水産省農林水産技術会議事務局   筑波産学連携支援センター コーディネーション推進課長) 
09時35分-10時30分 【講義】「生物体系学概論」  三中信宏(農研機構 農業環境変動研究センター)
10時30分-12時00分  【講義】「進化ゲノム学と系統推定」  斎藤成也(国立遺伝学研究所)
13時00分-15時00分  【講義・実習】「ゲノム情報の探索と配列のアラインメント」  伊藤剛(農研機構高度解析センター)
15時00分-17時00分 【講義・実習】「MEGA 7 を用いた分子系統解析」 田村浩一郎(首都大学東京)

2017年10月26日(木曜日)

09時00分-10時30分 【講義・実習】「分岐年代のベイズ推定」  井上潤(沖縄科学技術大学院大学)
10時30分-12時00分 【講義・実習】「系統ネットワークの理論と応用」   北野誉(茨城大学)
13時00分-15時00分 【講義・実習】「分子系統学とバイオインフォマティクス」  岩崎渉(東京大学)
15時00分-17時00分  【講義】「表現型の系統種間比較」  沓掛展之(総合研究大学院大学)

2017年10月27日(金曜日)

09時00分-10時30分 【講義・実習】「分子系統樹に基づく共進化の分析」   川北篤(京都大学)
10時30分-12時00分  【実習】「分子系統樹推定に適した配列データセットの作成」   田辺晶史(神戸大学理学部)
13時00分-14時00分 【実習】「分子進化の統計モデリングとモデル選択」  田辺晶史
14時00分-15時00分 【実習】「最尤系統樹推定と系統樹の信頼性評価」  田辺晶史
15時00分-16時00分 【実習】「系統樹・系統仮説の可視化と系統仮説間の統計的比較」  田辺晶史
16時00分-17時00分 【実習】「系統推定ソフトウェア演習」  三中信宏、田辺晶史

お問合せ先

農林水産技術会議事務局 筑波産学連携支援センター
コーディネーション推進課
電話:029-838-7136  メール:koryu7129.gif
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